「これぞ」の取り組みを表彰 コレゾ賞、観光庁長官も出席し10回目(1)
一般財団法人COREZO(コレゾ)財団(兵庫県西宮市、平野龍平代表理事)が、全国の“ホンモノ”の食づくりや人づくり、地域づくりを掘り起こし、そのホンモノづくりに対し「これぞ」と認めた活動を行う人たちに贈呈している「コレゾ賞」。このほど、第10回記念表彰式が徳島県三好市の観光施設「大歩危峡まんなか」で開かれた。
「コレゾ賞」は、観光振興や地域活性化など様々な分野で活躍している人を顕彰することが目的。平野さんが話す「権威なし、名誉なし、賞金なしの三拍子そろった“三なし賞”です。この賞に価値があるとすれば受賞してくださった皆さんの顔ぶれ、人となり、活動こそがすべてです」という、志や意識を共有する仲間が新しい価値観を構築するための活動を表彰してきた。
これまで「定年後に故郷に戻り、棚田の風景を再生された方や種採り農家を復活させた方、地域ボランティアに地道に取り組んでおられる方など、地域の生活に密着した食、住、衣、文化をはじめ、あらゆる分野、業種、職種などで現在、300人以上の方々に受賞していただいています。受賞された皆さんの考え方や行動、活動には私たちがこれからを生きるヒントや知恵があふれています」と平野さんが自信を持って「これぞ」と思う人を選んできた。
例えば、愛知県碧南市に本社がある日東醸造の「しろたまり」。同社の蜷川洋一社長が先代の志を引き継ぎ小麦、塩、焼酎、水、酵母菌だけで作った「白しょうゆ」なのだが、白しょうゆと表示できない。「しろたまりは原材料に大豆を使っていないので、食品表示法の規定で『醤油』ではなく『小麦発酵調味料』という表示なるんです」と平野さん。
反面、大豆一粒でも入っているとアミノ酸液やブドウ糖果糖液糖、醸造用アルコール、増粘剤、カラメル色素などを添加しても醤油になってしまう。伝統的なつくり方で醤油の表記ができないことに疑問を持った平野さんは「創業時の風味を復活!おいしい仕込み水と空気、環境がある山間の閉校活用のしろたまづくり」賞として蜷川社長をコレゾ賞に認定した。
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