JR西日本と中国5県が「がんばろう西日本」CP 需要回復へ商品展開
7月の西日本豪雨で、JR西日本と中国5県が「がんばろう西日本キャンペーン」を展開する。山陰山陽方面への割引切符の販売や旅行商品の展開により、風評被害を払しょくするとともに、観光需要の回復を図る。12月末まで。
キャンペーンは、JR西日本と岡山、広島、山口、鳥取、島根5県が連携した「DISCOVER WEST連絡協議会」が主催。年内の期間中、中国・瀬戸内方面への割引切符の発売や旅行会社を通じてお得感のある旅行商品を設定、販売する。また、全国の主な駅や地域でPR活動も展開していく。
山陰地区では、7月から展開していた山陰デスティネーションキャンペーン(DC)が豪雨被害による伯備線の運休(8月1日開通)で大きな影響を受けたことから、DCの主な企画商品の設定期間を延長する。9月末までだった京阪神発着の「山陰めぐりパス」、岡山や広島、新山口発着の「山陰フリーパス」を12月27日までの設定にするほか鳥取、島根県のDCの企画商品やイベントなどについても引き続き実施する。
山陽地区では、倉敷市の美観地区や広島市の宮島などへの新規の割引切符や旅行商品を設定。山口県ではアフターDCを10月1日から展開、歴史や絶景をテーマに山口DCで好評を得たコンテンツの定着を図る。7月豪雨以降運休していたSL「やまぐち号」は9月29日から運転を再開する。
日の丸に桜をあしらった観光庁のロゴにキャンペーンのキャッチフレーズをつけたキャンペーンロゴを前面に、大阪駅などでPRイベントも実施していく。
8月23日に行われたキャンペーンの記者発表で、JR西日本の来島達夫社長は「多くの路線が被害に遭いましたが、想定より早く運転再開を見込むことができています」と、復旧が順調に進んでいることを報告。
映像で会見にのぞんだ岡山県の伊原木隆太知事は「観光地は8月上旬までにすべて営業を再開しています。国道も不通区間はありません。一方、主要観光施設の利用者数は対前年比30%以上減と大幅に落ち込んでいます。これは中国5県で同様です。観光に来ていただくことで、岡山は元気になります」と強くアピールした。

復旧状況を伝えるJR西日本・来島社長と、
映像で来県を呼びかける岡山県・伊原木知事
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