温泉の知名度向上へ わかやま12湯推進協が総会、サミットや献湯祭を実施/和歌山
和歌山県の温泉を国内外にアピールしている、わかやま12湯推進協議会(青木査稚子会長=トラスト旅行)は4月24日、田辺市・川湯温泉の川湯みどりやで2025年度総会を開いた。総会の前に2月に亡くなった前顧問の小山哲生氏(元和歌山県旅行業協会理事長)に黙とうを行い、哀悼の意を表した。
今年度事業としては第5回わかやま12湯サミットin太地温泉▽熊野本宮大社での献湯祭(トラベルニュースat5月10日号1面参照)▽わかやま12湯巡湯帳の利用促進などに取り組むことを決めた。熊野本宮大社の九鬼家隆宮司を顧問に迎えたことも報告された。
また昨年の第4回わかやま12湯サミットで宣言した「よみがえりの温泉郷~温泉の聖地・わかやま12湯」を今後の12湯の活動のキャッチフレーズとし、全員の共通認識にすることを確認した。
熊野本宮大社の正式な行事に加えられた献湯祭の開催日は、5月のゴールデンウイークが明けた週で検討することとした。ただ献湯祭を継続していくには現在の参加人数では不足なため、今後の12湯の活動への参加者を増やすことで献湯祭への参加協力を呼びかけることになった。
わかやま12湯の周遊を促し和歌山県の観光客誘致を図ることを目的に昨年4月から始めた「巡湯帳(じゅんとうちょう)」についても議論。施設によって「日帰り入浴」への対応にばらつきがあり、参加者からクレームが届いていることから、巡湯帳参加施設へ説明を行い、理解を求めていくことにした。
青木会長は「総会の前日に、全施設に入浴し巡湯帳をコンプリートした方から連絡がありました。当初2、3年はかかると思っていたので非常にうれしく思います。最初の達成者なので、ぜひ表彰式を行い、巡湯帳や和歌山の温泉をさらに広めたい」と語った。

会員施設すべてで入浴し巡湯帳を完成させた人が
初めて出たと報告された総会
また、ある人気温泉地ランキングを紹介し「和歌山県には多くの温泉がありますが、この調査では白浜温泉が37位でしか入っていません。和歌山の温泉の知名度が低いことを実感し、我々の活動の重要性を改めて思いました」と、協議会の活動の必要性を訴えた。
来賓の和歌山県観光振興部の赤坂武彦部長は「4月に亡くなった岸本周平元知事から『地域の人と寄り添う行政』の大事さを教えられ『人と話して自分で体験する』ことで地域の魅力を伝えることを学んだように思います。行政と地域、観光関係者が一丸となったチームワークで和歌山の温泉をアピールしていきましょう」と呼びかけた。
総会に先立ち行われた昼食・交流会では協議会顧問で和歌山市出身の作詞家・及川眠子さんがプロデュースする歌手のちあきホイみさんがホイットニー・ヒューストンの代表曲「オールヴェイズ・ラブ・ユー」を披露した。
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