赤字計上も損失は大きく圧縮、次年度黒字化も見込む KNT―CT・21年度連結決算
KNT―CTホールディングス(米田昭正社長)は5月12日、グループの2021年度連結決算を発表した。売上高は前年度比59・2%増の1399億5700万円で、コロナ前の18年度比では66・0%減。一方で事業構造改革の効果もあり、営業損失は前年同期の270億8200万円から76億8600万円に、経常損失は167億2700万円から38億8600万円に、純損失も284億5600万円から57億7100万円へといずれも大きく圧縮。旅行事業の回復も徐々に進みだし、22年度の黒字化へ光が射してきた。
21年度も旅行需要の大きな回復はない状況の中、オンラインツアーや県民割・隣県割などの助成金を活用したツアー販売に注力。夏の東京と冬の北京五輪の受託業務がったほか、サステナブルな旅やオンライン接客サービスの強化にも取り組んだが、旅行業収入は18年度比べ83・3%減の674億9400万円にとどまった。この状況から、PCR検査やワクチン接種の受付業務などを全国の自治体から受注するなど旅行業以外の収入確保に努めた。
一方で事業構造改革を推進。近畿日本ツーリストの個人旅行店舗40店、団体旅行支店18カ所、クラブツーリズム旅行センター9カ所、4社の本社事務所を閉鎖・縮小。近畿日本ツーリストの地域会社など9社を統合したほか人件費など費用削減を進めた結果、販管費は18年度から285億円減の410億円まで圧縮させた。
損失の圧縮もあり、第4四半期は史上初の黒字化となる0・7億円の営業黒字に。22年度は社会情勢の不透明さはあるものの旅行需要の回復とその他事業の伸長などを見込み、売上高は2590億円、営業利益、経常利益、純利益はそれぞれ40億円の黒字化を見込む。
なお、同日、資本金の額を現在の80億4千万円から1億円へ減資する方針も発表。6月14日の定時株主総会での承認を待って決定する。

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