北原さん(旅館こうろ)が新会長 日旅協、針谷氏勇退「やりきった」(1)
日本旅館協会(2632会員)は6月14日、東京・竹芝のホテルインターコンチネンタル東京ベイで2018年度総会を開き、任期満了に伴う役員改選で2期4年務めた針谷了会長(滋賀県おごと温泉・湯元舘)が勇退し、関西支部連合会の北原茂樹氏(京都市・旅館こうろ)を新会長に選出した。
針谷会長は任期中に直面した改正耐震改修促進法への対応や民泊問題など政治的な課題について、「正論で毅然とした態度で臨むことが、業界の利益に叶うと思います。味方でない人におもねることは、味方の人を裏切ることになります」と話し、自らの政治運動の手法について語った。
また、政府の旗振りもあり今期、にわかに重要課題に浮上した生産性向上への取り組みについて「宿泊業界の生産性は欧米の半分程度の状況です。生産性が低ければ、接客業の本分であるサービスにあてる時間が捻出できません。生産性の向上は会社の利益が増え、給料が上がり、優秀な人材を得る好循環の第一歩です」と話し、個々の取り組みを訴えた。
生産性向上については審議が終了した後の退任のあいさつでも触れ「波乱のスタートから4年。万感胸に迫るものがあります。私は旅館経営が天職だと思っています。ですから旅館業界が生産性が低い、遅れた業態と言われるのが、たまらなく嫌です」と、業界活動の原動力になっている思いを述べ、会長職について「栄誉あるやりがいのある仕事でした。集大成ができた。やりきった気持ちです」と締めくくった。

任期4年を振り返り「万感胸に迫るものがある」
とあいさつする針谷会長
針谷会長は、前身の日本観光旅館連盟と国際観光旅館連盟が統合し日本旅館協会となった2年後に、選挙を経て会長に就任。定款を改正し会員の入会金を廃止したほか、HPの維持管理費を年間1千万円から8万円に圧縮するなど、会務の立て直しと収支の改善に結果を残してきた。
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