新会長に桑野和泉さん選出 日本旅館協会が総会
日本旅館協会(大西雅之会長=あかん遊久の里鶴雅)は6月6日、東京都港区のホテルインターコンチネンタル東京ベイで2024年度通常総会を開き、新会長に桑野和泉さん(大分県・由布院玉の湯)を選出した。
大西会長は、今年3月に開いた理事会で桑野副会長を次期会長に推薦する決議を行ったと伝え、次期体制へ「宿泊業界の諸課題に対応するため組織体制の充実と強化が求められています。定款の定数を超えない範囲で会長推薦の理事枠を増やし、全国の若くて実力のあるリーダーに活躍してほしい」と述べた。

全国の若く実力のあるリーダーを
理事に抜てきする方針が示された総会
バトンを引き継いだ桑野新会長は「歴代会長の素晴らしい人間力と会員の皆様の多大なる力で協会組織は成り立っていると思います。荷は重いのですが、次世代にしっかりとバトンタッチができるよう全力で取り組みたい」と抱負を語り、協力を求めた。

桑野新会長
役員改選では副会長2人が交代し、関西支部連合会の中田力也会長(SHIRAHAMA KEYTERARACE HOTEL SEAMORA)、九州支部連合会の小林秀顕会長(稲佐山観光ホテル)が新たに就任した。
今年度事業は災害復旧対策や国会議員への要望など10の事業を行うほか、昨年初めて東北で開催した「宿泊業における観光と金融に関する全国懇談会」を今秋、大分県由布院温泉で開催することが決まった。
委員会活動報告では、大西会長の肝いりで発足した「未来ビジョン委員会」の相原昌一郎委員長(新井旅館)が「夢のある宿泊業」を実現するための提言「私たちが創るミライのリョカン」を発表。旅館は、日本独自の文化として世界に誇ることのできる資産でありながら「慢性的な人手不足で、コロナ禍を経たなかでの過剰債務など様々な問題を抱えています」と指摘。解決策として「地域との関わりをもっと深く密に」「豊かな食文化を次世代に伝え残す」となど6つのテーマを提示し、提供商品の洗い出しや地域価値の明確化、従来型の就業形態からの脱却などを提案した。提言書は今秋をめどに冊子にまとめ、会員に配布する予定になっている。
会長、副会長は次の皆さん(敬称略)。会長=桑野和泉、副会長=唐神昌子(北海道・ホテルまほろば)▽佐藤勘三郎(宮城県・伝承千年の宿佐勘)▽渡邊幾雄(栃木県・やまの宿した藤屋)▽松崎陽充(石川県・まつさき)▽前田健二(福井県・美松)▽中田力▽有本隆哉(広島県・宮島グランドホテル有もと)▽奥村敏仁(愛媛県・大和屋本店)▽小林秀顕。
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