ブッキングドットコム・フォーゲルCEOに聞く(1) ユーザビリティ向上へ全力
10月28—31日、オランダ・アムステルダムのブッキング・ドットコム社の本社ビルで、今年6月に就任したグレン・フォーゲルCEOをはじめとする各部門トップに話しを聞いた。フォーゲル氏が日本のメディアの前で直接話をするのは今回が初めて。
旅ナカのサービスも集約
私たちは、ユーザビリティ向上のために常に技術革新を行っている。例えば、今日、スマホで見ているホテルのページと明日見る画面は違うし、あなたが見ているものと、隣の人が見ている画面も違う。テストの結果、どちらがより予約に結びつくかを見て、つねに変更している。
また、顧客満足度を上げるのは、こうしたテクノロジーの徹底的な追及に加えて、ヒューマンタッチな部分も大切であると信じている。そのため24時間365日稼働のカスタマーサービスセンターを設け、43カ国語で問い合わせに対応している。AIの導入に積極的なのももちろんだ。全従業員の15%に当たる2500人以上がITチームとして働いている。

「日本市場に期待している」
と話したフォーゲルCEO
現在220カ国以上の国・地域で2800万以上の宿泊プランが登録されているが、通常のホテルに加えてホステル、ゲストハウス、民泊、旅館など特徴ある宿泊施設の登録を増やすことに努めている。
さらに今後は、宿泊施設や飛行機の予約など、当社がこれまでのサービス提供で得てきた経験とユーザーデータを生かし、旅ナカの手伝いをすることに力を入れていく。それは旅先でのレンタカー、タクシーといった域内での移動に加え、ツアーやアクティビティ体験の予約を取り扱うために、さまざまな企業との提携していく。同じ旅行中に、必要なサービスがすべて集約されたプラットフォームを提供することが目的だ。
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