ツーリズム・ホスピタリティ業界の今に興味津々 関西観光教育コンが企業研究フェア
12月16日、大阪市中央区の大阪産業創造館で「ツーリズム・ホスピタリティ業界 企業研究フェア」が開催された。関西の大学や企業、個人で構成する関西観光教育コンソーシアムが主催し、一般社団法人日本旅行業協会関西支部が後援、運営事務局を公益財団法人日本ケアフィット共育機構が担当した。
年々活気が出ており、4回目の今回は企業出展数も増え、3、4階の2フロア貸し切りというこれまでにない規模の大きさ。企業個別説明会にセミナー、各業界の若手社員による座談会や模擬面接体験会など多彩な企画が用意された。毎回無料でサービスしている履歴書用証明写真の撮影会もあり、朝11時から17時の終了時まで学生の姿が途絶えることがなかった。来館した学生総数は約540人と過去最高を記録し、業界への関心の高さがうかがえる。
4階に少人数対応のコモンエリア、隣接するイベントホールでは業界セミナーを開催。3階に企業個別ブースを設け、企業ごとの説明会をし、別会場で模擬面接や若手社員の座談会などが開催された。学生は4階の受け付けで登録し、関心のある企業セミナーや個別企業説明会などのスケジュールに合わせて自由に組み立て、企業情報を集められるという具合だ。
個別企業ブースには旅行関係や交通関係、宿泊関係、冠婚葬祭関係など計17社、コモンエリアには11社が出展。それぞれのブース内で個別の説明会が開催されており、学生があふれかえるブースも多かった。一般的な企業説明会とは違い、学生と企業の距離が近い。聞きたいことが聞けるし、担当者とのコミュニケーションを通じて企業の風土などを肌で感じることができる。企業側も少しでもよき人材を確保したいと思う気持ちが溢れ、写真やビデオなどふんだんに資料を用意し、学生たちにアピールしていた。
12時から4階のイベントホールで開催された業界セミナーは、「航空業界」「鉄道業界」「冠婚葬祭業界」「旅行業界」「宿泊業界」の5つの代表者が順番に登壇し、持ち時間は40分。どの業界もほぼ満席状態で立ち見がでる業界もあったほどだ。また今回初めての企画の模擬面接体験会は本番さながらの緊張感で、実際の企業の担当者からの質問にハキハキと応える学生や、逆に担当者から面接のノウハウを伝授してもらう場面もあった。
また若手社員座談会では、「お客様との接点」をもったことを楽しく語る旅行会社の社員、「お客様にたいへん喜ばれてうれしかった」というホテルの社員など、仕事のエピソードを通して、現場の仕事を詳しく伝えていた。それを聞いた学生たちの顔がこころなしか輝いていたように思う。
(井村日登美)
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