オレンジの黄身で勝負 セラ・ルージュ、「こだわり」が人を引き寄せる(1)
料理の主役にも脇役にもなり、家庭でも欠かすことのできない食材「卵」。低廉な価格で安定し物価の優等生とも言われる卵だが、1個約100円という高価格にもかかわらず全国にファンを広げている卵がある。大阪市北区のセラ・ルージュが、26年前から販売している「こだわり家族のこだわり卵」だ。「思いつきで始めた」という創業者の西本津麻さん、社長の北川希美さん母娘に話を聞いた。
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こだわり卵は、外見は大きさ、色とも普通の卵と変わらない。割ってみると、本来は黄色であるはずの黄身が鮮やかなオレンジ色。プリプリして盛り上がり、見ただけで黄身がしっかりしていることがわかる。
「思いつきで創業したのですが、まずは見た目で差別化しなければならないと一番こだわったのがオレンジ色の黄身だったんです」。それまで毛皮や宝石を取り扱っていた西本さん。銀行に掛け合ってみると「おもろいから、やってみ」と背中を押され、飼料メーカーの担当者にオレンジ色の黄身の卵を産む養鶏場を紹介してもらった。
見た目にもこだわったオレンジ色だが、実は栄養価も普通の卵に比べ格段にいい。ボリスブラウンというアメリカ原種の鶏を広島県など環境豊かな養鶏場で徹底した衛生管理のもと飼育。パプリカや天然イワシの魚粉など特別に配合したエサと、地下水をろ過した水を与えている。産卵時期も通常より遅らせ、生後200―400日のイキのいい親鶏にこだわった。
その結果、一般卵に比べビタミンEが30倍、ビタミンDが3倍という完全栄養食品とされる卵のさらに上をいく「こだわり卵」が誕生した。
その後、西本さん、北川さん母娘の人を引き寄せる力でファンを開拓。これまでのツテやお母さんつながりで家庭向け定期購入からジワジワと広げ、馴染みの飲食店などには「一度食べてみて」と業務用も拡大していった。「黄身がしっかりしているから、茶碗蒸しがババロワになる。調理人泣かせと言われました」。

希美と書いて「きみ」と読む。
「卵屋さんになるべくしてなった名前でしょ」
と笑う北川社長
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