【観光業界リーダー年頭所感】株式会社近畿日本ツーリスト関西 代表取締役社長 三田周作 氏
謹んで新年のごあいさつを申しあげます。
昨年は、コロナ禍で観光業界のみならず、世界中が大きな変化を迫られた一年となりました。今なお過酷な医療の最前線でご尽力いただいている関係者の方々に感謝と敬意を表します。
感染拡大は予断を許しませんが、本年は昨年以上に、お客さまの安心安全を担保しつつ経済を回復していくため、裾野の広いツーリズム産業の真価が問われる一年になると思われます。
さて、当社グループは昨年秋に今後の事業構造改革を発表いたしました。
近畿日本ツーリストの個人旅行事業は、昨年10月に販売を開始した「国内ダイナミックパッケージ」、および本年4月に販売開始予定の「新・海外ダイナミックパッケージ」の販売に集中します。従来店頭で行ってきた旅の専門家によるアドバイザリーサービス「旅のコンシェルジュ」を新たにウェブ上で展開し、ヒューマンタッチなリモート接客の導入により、他社との差別化を図ります。
募集型企画旅行「メイト」および「ホリデイ」ブランドは、ウェブ販売商品と共通で「近畿日本ツーリスト国内の旅」「近畿日本ツーリスト海外の旅」と、社名を冠したブランドによる商品販売に切り換えます。店舗ではタブレット端末などを使って上記の近畿日本ツーリストブランドの商品を販売するほか、「クラブツーリズムの旅」その他のツアーを販売してまいります。
団体旅行事業においては、「見えるひと手間」を重視した営業活動を継続するとともに、近畿日本ツーリストのDNAである教育旅行マーケットを周辺事業まで見据えた深耕を一層図ってまいります。
またハイブリッド型MICEやワーケーション事業など、(DX)デジタルトランスフォーメーションの中でのお客さまの新たなソリューション需要に果敢にチャレンジしてまいります。
当社は、世界文化遺産・国宝姫路城の管理運営業務に続き、昨年より国宝彦根城の維持管理等業務を受託しており、地域交流や官民連携事業が一つの柱に育ちつつあります。今後も新たな持続的ビジネスモデルを通じて、地域やエリアの魅力向上と人流創出に取り組んでまいります。
本年は、満を持して東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、秋からはドバイ万博も開催されます。2022年に延期されたワールドマスターズゲームズ2021関西の準備も着々と進むでしょう。さらに10月にはツーリズムEXPOジャパン2021が再び大阪で開催されるなど、厳しい環境下でも、関西が日本のツーリズムの軸となることは間違いありません。
当社は、KNT−CTホールディングス傘下の地域総合旅行会社として、クラブツーリズムなどのグループ会社や、近鉄グループホールディングス各社と一層の連携を図り、地域貢献を果たしてまいります。
本年も「信頼を提供する企業」としてお客さまからの高い評価と信頼をいただけるよう、社員一同精進してまいる所存です。引き続きご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
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