ホテル空間に日常を取り戻す シティホテルサンプラザ(大阪府堺市)(2) 超抗ウイルス効果を無害で
この銅イオン水を空中に噴霧するのが、噴霧ノズルの大手メーカーいけうち(大阪市西区)の「潤霧(うるむ)」。介護福祉施設や病院、オフィスなど向けに開発された大型の加湿器で、約100畳(150平方メートル)の空間を一定の湿度に保つ機器だ。大型加湿器の多くはコンプレッサーによって噴霧するが、潤霧はポンプ式で静粛性が高いことも特徴。
シティホテルサンプラザではコンベンションホールに潤霧を設置。コロナバスターミニで生成した銅イオン水を噴霧、空中に飛散した銅イオンが空間に漂う細菌とウイルスに付着し不活化させる効果を生かした。一度噴霧すると24時間持続するが、ホテルでは客に安心感を与えるため、来場時に感染対策として“見える化”させた。

銅イオン水を噴霧する大型加湿器「潤霧」
同ホテルの辻内宏治代表取締役は、感染対策として銅イオン水を導入した理由をこう話す。「全室アルコール除菌を徹底していきましたが、アルコールの匂いを気にするお客様もいますし、何より清掃などにあたるスタッフの手荒れがひどい。水に近くて殺菌効果が高い銅イオン水は、お客様にもスタッフにもやさしい対策だと思います」。

辻内社長
また、いけうちノズル事業部の許珮甄(キョ・ハイシン)さんが「銅イオン水はスケールの発生を防ぐので、他の薬剤のように加湿器のノズルが根づまりすることもありません」と、潤霧との相性の良さを話す。
最後に、辻内社長は「私たちの業界に非日常の対策はあり得ません。語弊を恐れずに言うと、やはりマスク会食は不自然です。コロナ対策をいかに日常化できるかがポイント。無味無臭、除菌された空間をつくることは日常に戻ること。銅イオン水ユニットの導入は、そこが最大の理由なのです」と、言葉に力を込めた。
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