6次産業化で日本を元気に NPO法人農産物加工協会、生産者とメーカーつなぐ取り組み
一次産業が元気になれば、日本も元気になる−。農林漁業の6次産業化を支援するNPO法人農産物加工協会(川西修代表理事)が発足し10月14日、大阪市内でメディア発表会を開いた。生産者と食品加工メーカーをマッチングさせ、6次産業化のプラットフォームとすることなど設立目的を説明した。
同協会は、おくさま印のブランドで全国展開する米卸販売業の幸南食糧(本社・大阪府松原市)地域活性化研究所が中心となり、全国の食品加工メーカー13社と共同で今年7月に設立。商品の企画開発から販路開拓やプロモーションに至るまで6次産業化をサポートし、生産者の所得向上や地域の雇用創出につなげ地域活性化、交流人口の拡大を見据える。
発表会で川西代表理事は「6次産業化の課題はどこに売る、誰が買うの販路、出口戦略です。当協会には6次産業化プランナーが常駐しており、即時エスコートし、日本の一次産業を守りたい」と話した。

メディア発表会で。中央が川西代表理事
生産者会員第1号で養鶏場を営むみずほファーム(京都府京丹波町)の桑山直希社長は「思いを持って生産をしているが売り方を知らない」と生産者共通の悩みを代弁。同ファームでは採卵の役目を終えた親鳥を活用した商品化を協会と共同で進め、来春にも「おでん」と「とりぞうすい」が市場に出回るという。
今後、同協会では国際的な衛生管理基準HACCP取得の加工メーカー研修、生産者とメーカーと消費者をつなぐ広報誌の制作なども行う。当面は、食品加工メーカー20社、賛助会員(原料加工会社や厨房メーカーなど)20社、生産者会員100件に協会規模を拡大し、年間100案件を目標に6次産業化に取り組んでいくとしている。
川西代表理事は、6次産業化は観光との親和性が高いとし観光産業にも連携を呼びかけていく方針だ。
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