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【観光業界リーダー年頭所感】一般社団法人全日本ホテル連盟 会長 清水嗣能 氏

コロナでインバウンドが蒸発し、稼働もADRも半減した。さらに、政府は人の流れを止め、在宅勤務を推奨し、テレワークやオンライン会談が進展したことにより、出張客が激減したにも関わらず、Go Toでは「会社を助けることが目的ではない」として会社名での領収書発行を禁止した。このことにより、出張に急ブレーキがかかったことは記憶に新しい。

観光庁と宿泊4団体とGo Toについて協議する場において、私は上記の問題を指摘し改善を求めたが、観光庁では「個人名でも認める会社は多いのでは」としてこの問題を避けている。それではということで、急きょ連盟会員に「会社名での領収書発行禁止問題」についてアンケートを実施したところ、多くの回答が得られ、そのうち88%もの会員が「会社名で領収書を発行されなければ経費として認められない」とお客様から言われ、その苦情の対応に時間的、精神的労力を費やしたという実情が明らかになった。

日本の経済復興を考えるにあたり、出張が活性化することにより、地域の飲食店の利用が増え、公共交通機関も利用されるようになると観光産業関連議員に陳情している。

4団体の中で、この件を問題視しているのはわれわれの連盟だけである。他の団体は観光中心であり、Go Toでも恩恵を受けているが、われわれの会員はGo To開催期間に売上がその前年よりも下がったというところが上がったところよりも多かった。

また、旅館業法第5条第3項の宿泊を断ってはならないとする条項により、コロナ禍で例え37・5度以上熱があっても、はっきりと感染症にかかっているのでない限りは宿泊を断れないことが問題となって、今も厚労省主導で委員会を設け、検討している。当連盟としては中途半端ではかえって問題が起こるため、この問題について条項を撤廃した上でガイドラインにてフォローするという案を提示しているが、人権団体などの意見もあって断れるようにはするものの撤廃までにはならないという線で落ち着くのでないかと言われている。

このように、業界が抱える問題に関し、国に対し意見を申し述べるということが、全国組織としての大切な役割であり、連盟の存在意義であると考えている。

自分自身の存在意義を問うて見れば、自分だけのために生きるのではつまらない。世のため、人のために役に立ってこそ自分が存在している意味があるという思いがあり、それは今の会長職に対する基本的考え方にも通じている。これまで自分をあらしめてくれた人々や支えてくれた人々が大勢いる。そうした人々に感謝し、幸せを願いつつ、自分もまた役に立つよう努めたいと、年頭にあたり、その思いを新たにしている。

年頭所感

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