【観光業界リーダー年頭所感】一般社団法人日本添乗サービス協会 副会長 三橋滋子 氏
新年あけましておめでとうございます。
旅行会社が催行する国内外の旅行に同行し、旅程を管理する添乗員を養成し、旅行会社への派遣事業を主とする会員企業は、旅行の回復とともに徐々に活気を取り戻してまいりました。
日本国内の旅行は観光庁の旅行支援策に支えられ、何とかコロナ前の状況に近づきつつありますが、海外旅行はいまだ低迷状態にあり、復活には時間を要しそうです。
ロシアがウクライナに侵攻して以来、戦争のニュースが流れ、ガザ地区の子どもたちの悲惨な映像が報じられる日々に海外旅行意欲がわかないのは当然であろうし、円安による航空運賃やホテル代など旅行費用全般が大幅に高騰しているのも、戻りを遅らせている要因の一つと考えられます。
一方、海外からの来訪者の国内旅行、いわゆるインバウンド旅行は、国際会議やスポーツイベントなどに出席する目的で来日する外国人を中心に観光客も増加しつつあります。
国際空港や港に初めて降り立った外国人を宿泊先まで案内したり買い物の手伝いなどをするいわゆるインバウンドスタッフの養成を協会では行ってまいり、昨年のオリパラでも大いに活躍しました。
協会では数年前よりインバウンドスタッフの育成のため「特別委員会」を設置し、検定制度の創設に向け、入門書や試験問題の作製に取り組んでまいりました。昨年は入門講座も開催しインバウンド検定試験を全国5カ所で実施いたしました。
インバウンド検定は過去3回実施し、初年度は「初級」のみの実施でしたが、前回はインバウンド業務経験者を対象とした「中級」試験も実施致し、協会事業の重要な柱として今後も力を入れてまいります。
需要の回復とともに、優れた人材が多くの分野から求められますが、会員企業は新たな人材の確保に苦慮しています。募集しても高齢者の応募が多く、若年層の育成が困難となっています。
また、コロナ禍で業務が皆無になったことで、他産業に従事している添乗員が戻ってこないケースが散見され、会員企業は頭を抱えています。
協会としては、主種様々な課題の解決に向け努力してまいります。
関係各位の皆様のご協力・ご支援を本年もよろしくお願いいたします。
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