芸術的でありユニーク、だんじりの木彫に感嘆 堺市で展示イベント/大阪
大阪南部、泉州各地で毎年秋に展開される「だんじり」。勇壮な祭りとして全国的に知られるが、だんじりそのものに精緻かつ芸術的な彫刻が施されているのは意外と知られていない。
そんなだんじり彫刻を間近に見られるイベントが3月23、24日に大阪府堺市の大仙公園で開かれた。「Spirits of Japan〜さかい春の陣〜」と題し、堺市出身の木彫師、前田暁彦さんによるだんじりをはじめ彫刻作品を展示した木彫展が行われた。普段は見ることがままならない止まったままのだんじりを見ようと多くの人が詰めかけた。
「祭りの時は木彫の保護のため網をはっていて、なかなか見ていただく機会がないんですよ」と、イベントを企画したOmoroi(おもろい)さかい実行委員会の藤岡雅人さんにだんじりを解説してもらった。
だんじりの木彫は地区や町会ごとに異なるが、展示されていただんじりは堺にまつわる織田信長や楠木正成といった人物の伝承を再現しているのが特徴。「これは織田信長が妙国寺のソテツを安土城に移植した物語を再現しています。『堺に帰りたい』とソテツが泣いているんですね」と藤岡さんが指した先には細部まで精巧に彫られ、どこかユーモラスな木彫もあった。聞くところによると、だんじりは1基1億円以上するとか。まさに芸術作品だった。
足場が組まれて上部からだんじりを見る。屋根には、祭りの時に舞う「大工方」が滑らないように細工が施されている。たぶん地元の人でもなかなか見る機会がないのだろう。カメラを構え、じっくりと見て回る人が後を切らなかった。
展示されていただんじりは、堺市の長承寺、大東、毛穴町の三基。これらが曳行されるのは秋。西区の大鳥大社では10月4―6日に「鳳だんじり祭り」が開かれる。
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