島根県の売りは「美肌県」 東京で観光情報説明会、魅力アピール
島根県はこのほど、東京・新橋の会議場で、首都圏メディア向けの観光情報説明会「ご縁の国しまね」を開いた。
今年の説明会で最初に紹介されたトピックスは、化粧品会社のポーラが毎年実施している「美肌県ブランプリ2018」で、島根県が3年ぶりに全国1位に返り咲いたこと。全体あいさつで、県商工労働部の松本洋子次長は「美肌県で売っていく」と宣言。美肌プレゼンテイターの女性2人が「気象、温泉、食べ物と美肌を育む環境がそろっているのが島根県。島根の旅で、お土産にキレイを持って帰ろう」と話した。美肌旅プランのモデルルートとして、出雲エリアを旅する1日プランや、隠岐を訪ねる2泊3日プランなどを紹介した。
ポーラでは、女性の肌データを県別に集計・分析し、8部門でランキングを付けている。島根県は「肌がうるおっている」「マイクロダストに強い」「ニキビができにくい」の3つの部門で1位だった。美肌県グランプリで島根県は12―15年の4年連続でグランプリを獲得していた。
松本次長のあげた第2のトピックスは、石見神楽が文化庁の日本遺産に認定されたこと。「昨年の北前船寄港地に続いての連続認定で、島根県としては5年連続5件目の日本遺産です」と、歴史、伝統文化、神様に強い島根をアピールした。
石見神楽の日本遺産認定について、島根県西部県民センター観光振興課の吉田祐基主任は「地域の産業を含めて認定されたことが特徴です」と解説した。
人口約20万人の石見地域に神楽舞子連・社中(保存会)が130団体ある。子どもたちは幼稚園で神楽ごっこをするほど、神楽は生活に溶け込んでいる。全国各地にある神楽だが、石見神楽はテンポも動きも早く、舞も激しいのが特徴で、そのため地元の石州和紙で作る軽い神楽面が重宝されてきた。
衣装は一着200万円もし、小道具を扱う神楽ショップもある。このように、今でも石見神楽は公演も含めて地域の産業になっているのだという。
説明会には、恵比寿が登場し、ユーモラスな鯛釣りの一部を演じてくれた。4月には、江津市のドライブイン「神楽の里・舞乃市」に神楽専用の劇場「舞乃座」ができ、大阪市浪速区にも「石見神楽なにわ館」がオープンしている。
今年のゴールデンウイークに、石見の大田市温泉津温泉で夜神楽を見た。会場は温泉街にある龍御前神社の拝殿。塵輪、恵比寿、大蛇と約2時間の夜神楽はすばらしかった。
最後は隠岐。2013年に、貴重な地質や景観が認められユネスコの世界ジオパークに認定、18年には4年ごとの再認定を受けた。特徴あるジオパークの風景は、見るだけでなくハイキング、サイクリング、釣り、シーカヤック、クルージングで、より思い出深いものとして記憶に残る。
隠岐へは「おき得乗船券」が、9月1日―10月31日の期間に利用できる。フェリー利用の往復と隠岐での観光体験利用券4千円分がついて、大人6980円。体験は約40種類から選べる。通常のフェリー往復乗船券が6480円だから、かなり割安の設定になっている。
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