「発酵ジェラート」で福井市内を食べ歩き 福井県観光連盟が老舗と開発
公益社団法人福井県観光連盟がジェラートマエストロの森國晶子さんの協力・監修のもと、「福井発酵ジェラート」を開発した。福井県に根づく発酵食・熟成食文化の認知度を向上するとともに、観光客の周遊を促進するため、新規のメインコンテンツとして製品化。4月23日から販売している。
福井発酵ジェラートは、福井市の福井駅前で味噌、醤油、酒、麹など7つの老舗事業者による発酵・熟成食品を用い開発。味噌とクリームチーズ、甘酒とリンゴ、醤油と餅、酒かすを使用したものなど8種類のジェラートを商品化した。発売開始から話題になり、午前中に売り切れるジェラートも出るなど好調な滑り出しだという。

新開発した福井発酵ジェラートを手に、森國さん(右)と於保さん
福井県観光連盟では、健康志向で発酵食品が注目を集める中、福井駅周辺の徒歩圏内に発酵食品製造事業者や熟成食品製造事業者が集積していることに注目。それぞれ個別に営業していた老舗事業者と、ジェラートを核にした異業種事業者をコラボレーションすることによって新しいコンテンツの開発に乗り出した。同連盟の「令和3年度 観光地域づくり推進事業補助金」を用い、福井県観光ブランドアップ・スーパーバイザーの於保(おぼ)孝志さんが企画・マネジメントを行った。
発酵ジェラートを軸として若い世代が福井市街を散策することを促し、福井の食文化の継承や市内回遊性を高め滞在時間の延長を見込んでいる。同連盟では、冊子の作成やウェブなどの発信もすでに行っており、2023年の北陸新幹線福井・敦賀開業を視野に「稼ぐ」地域づくりの一環としても取り組んでいる。
なお、ジェラート開発の協力・監修した森國さんは、森國牧場を経営する父親の勧めで始めた福井県内で複数店を展開するジェラートトリノの統括店長。福井県産品にこだわったジェラートを開発し、日本チャンピオンや世界大会入賞などの経歴を持つ。現在、日本ジェラート協会の理事も務めており、発酵ジェラート開発にあたっても複数の発酵食材を基に試作を重ね製品化へ向けて助言した。
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