“最後”の県立美術館、25年春にオープン 鳥取県倉吉市
2025年春に開館する鳥取県立美術館の第1回メディア懇談会が2月3日、大阪市北区の鳥取県関西本部会議室で開かれた。全国47都道府県で「おそらく最後の県立美術館」(同県関係者)で、県民参画型の美術館を目指す。旅行会社対応も積極的に行う方針で、最後発から一大交流拠点となる姿を描く。
美術館は、県中央部の倉吉市パークスクエアの一角に開館。中世の遺跡跡「大御堂廃寺」の歴史公園の芝生が館前に広がる。建物は3階建て約1万6千平方メートル。県内産の智頭杉を内装に用い、高さ15メートルの開放的なエントランスロビーとラウンジ空間が開かれた美術館を演出する。大山や日本海、倉吉市街を一望する展望テラスも設ける。
展示室は5つの常設展示室と約1千平方メートルの企画展示室で構成。鳥取市の県立博物館が所蔵していた美術部門の作品を移設展示するほか「ブリオの箱」など現代アート作品を新たに収集する。県内2空港の名称になっている「鬼太郎」「コナン」など県ゆかりの作品をはじめマンガの展示にも力を入れる。
アート・ラーニング・ラボの研究機関も設け、運営は大和リースなど10社のSPCが担う。
懇談会では途中、美術館建設現場との生中継もあり「とっとりの未来をつくる美術館」という意気込みが伝わった。
鳥取県教育委員会の梅田雅彦・美術館整備局長は「あと2年で念願の、県民にとって待望の美術館が開館します。国内外から多くの人に訪れていただきたいと思っています。県内の小学4年生の子どもたち全員を招待する構想もあります。新しいことがいっぱい詰まった美術館にしていきたい」と話し、ユニークべニューとしての機能や、旅行会社との商談会などにも積極的に参加していくという。
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