オープンファクトリーを旅行商品に 近畿経産局が事例集作成
経済産業省近畿経済産業局(伊吹英明局長)は3月13日、大阪市都島区のQUINTBRIDGEで地域一体型オープンファクトリーの事例集発表会を開いた。従来型の工場見学にとどまらず、地域内の企業などが集まり、地域が一体となって魅力づくりに取り組む事例をまとめたもので、2025年の大阪・関西万博を見据えたもの。「万博プラス1、旅行商品としての要素も考えられ差別化できるコンテンツ」(伊吹局長)だ。
事例集は、全国約40のオープンファクトリーをまとめた。工場見学やイベントに限らず、企業が立地している地域コミュニティを形成し、ものづくりの現場が地域のものがたりを表現しているような事例を紹介。伊吹局長はNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」でオープンファクトリーは市民権を得たとし「イノベーションを育み、見せる。自分たちで自分たちの会社の魅力を考える機会にもなっている。地域に人を呼び込む重要なテーマになっていくのではないか」と、旅行商品化も含めて人流を生むきっかけになると強調した。

発表会で説明する伊吹局長(右)
発表会後のフォーラムでは、メタ観光推進機構理事の玉置泰紀さんが講演。地域は、複数の要素が積み重なった多層レイヤーの構造になっているとし「多様な価値を可視化して楽しむ『メタ観光』が必要」と説いた。その上で工場や伝統工芸、職人たちのオープンファクトリー・レイヤーを組み込むことで、万博で参加型プログラムを作ろうと呼びかけた。
なお事例集はhttps://www.kansai.meti.go.jp/1-9chushoresearch/openfactory/R4fybooklet.htmlからダウンロードできる。
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