変革の時代の幕開けへ「備」 JATA田川会長、新年会見で抱負
日本旅行業協会(JATA)の田川博己会長(JTB会長)は1月10日に開いた新年記者会見で、今年の漢字一字に「備」(そなえる)を挙げながら、改正旅行業法の施行、2019年の国際観光旅客税徴収開始、新天皇の即位と新元号施行など「変革の時代の幕開けに備え、しっかりと対応していく」と抱負を述べた。
1月4日に施行された改正旅行業法について田川会長は「ランドオペレーターの登録や通訳案内士制度の改革はJATAが要望してきたこと。インバウンドを質、量の両面で充実させることが期待できる。制度の定着に協力したい」と話した。
また、12月に閣議決定された18年度税制改正大綱で19年1月7日以降の出国から1人1千円の徴収が開始されることが決まった国際観光旅客税については、税の使途について「日本人旅客からも徴収する税ですから、日本人にも利益がある使途として、安全・安心の拡充策や、若者の海外旅行促進策などを提言していく」と考えを述べた。
「てるみくらぶ」倒産を受けての再発防止策の検討や信頼回復への取り組み、9月開催のツーリズムEXPOジャパンの拡充に意欲を見せた。
このほか記者との主な一問一答は次の通り。
―日本版DMOの課題は
市民の中にDMOが入り込むことが課題で、地場産業を巻き込めるか、住民参加があるかが鍵になる。行程表をしっかりつくっていきたい。
―民泊新法のインパクトは
長期滞在に対応する施設がとても少ない現状を見れば、民泊のニーズは高まると思う。ただ、宿泊施設として規制が緩やかな点や、営業について厳しい条例をつくる自治体もあることなど、あるレンジのなか、例えば東京オリンピック後に再整備が必要になるのでは。
―日本人観光の促進は
インバウンドに学ぶことが必要かもしれない。外国人旅行者が見つけた目的地も多い。足下を見つめ磨いてほしい。(旅行会社の力不足でもあるが)国内観光の新しい成功例が最近は少ない。自治体との連携が必要だが、すぐにインバウンドの話になってしまう。
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