3組合の協業に手応え HOK連絡会、共同販売プラン好調
関西の3つの旅行業協同組合で組織する「HOK連絡会」で共同販売している宿泊・日帰りプランが好調な実績をあげている。3組合のスケールメリットを発揮した形で、HOK連絡会では「それぞれの個性を生かした協業の力」に手応えを得ている。
HOK連絡会は兵庫県旅行業協同組合(兵旅協=門田基秀理事長)、協同組合大阪府旅行業協会(OATA=徳原昌株理事長)、京都府旅行業協同組合(京旅協=上原龍男理事長)で組織。2018年4月に設立会議を開き、3組合の頭文字と、組合役員が初めて顔をそろえ一昨年7月に開催されていた京都祇園祭の山鉾にかけて「HOK」(ホコ)と名づけた。加盟する旅行会社は3組合合わせて185社になる。
12月12日、大阪市浪速区のOATA会議室に3組合の役員と事務局、OATA協定先のOATA連絡協議会役員ら25人がそろい、各組合の現状、プランの販売実績などについて意見を交わした。
このうち宿泊・日帰りプランについては、京旅協が以前から企画販売してきた「京りょマル得ユニットプラン」を18年4月から3組合で共同販売。宿泊、日帰り(昼食)プランも大阪、京都の案内所を通じて造成し、9月までの上期で宿泊プランを29施設、日帰りプランを10施設設定。いずれも8人以上(定員ベース)の利用を条件に掲げた。結果、当初の予想を大きく上回り、人員ベースでは宿泊が3千人、日帰りが1500人を超えた。クーポン発券額も5500万円に達した。
また、10—3月の下期も同様の設定でスタートさせ、すでに10、11月だけで宿泊が2800人、日帰りが2500人となっており、「通年では3組合合わせて1万人に達するのではないか」と大幅な上方修正を期待する。
京旅協の北澤孝之副理事長は「各組合員に利益が生じるよう添乗員の無料宿泊サービス、閑散期平日のマル得デー設定などを講じている」など、3組合合同で取り組むことで受入機関が前向きに協力するメリットを強調。兵旅協の門田理事長も「ユニットプランの販売にあたり新たな協定の契約につながったり、契約が復活した施設もあった」とした。
さらに、支部会活動が活発で組合運営の活性化につなげているOATA、京都市内の琵琶湖疎水で十石舟を着地型商品として運航しインバウンド誘致にも取り組む京旅協など各組合の取り組みについて積極的に質疑を交わした。
OATAの徳原理事長が「一組合では発想できなかったことが、こうして実績につながっている。ユニットプラン以外にもできることから、どんどんやっていきたい」と意欲を示せば、京旅協の上原理事長も「互いに刺激を受け、ワンランクもツーランクも上のことができると思う」とした。
3組合では今後もHOK連絡会をプラットフォームとした連携を深化させ、県境を越えた協働を進めていく考えだ。
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