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インターンシップ受け入れ 全旅連青年部と学観連が協定

19/05/04

全旅連青年部(鈴木治彦部長=岡山県奥津温泉・奥津荘)は4月19日、東京・平河町の全国旅館会館で、学観連(日本学生観光連盟)とインターンシップ受け入れなどサポーター協定に調印した。両者の協定は9年目で、継続確認のために毎年、契約を新たにしている。

インターンシップは、青年部事業としては「若旦那・若女将密着体験プロジェクト」として実施する。就業体験を通じて旅館で働くことの魅力や、観光業界の仕組みなどについて学んでもらうのが狙いだ。今年は8月下旬に長野県渋・湯田中温泉の旅館ホテル10軒程度で40人ほどの学生を受け入れる。

鈴木青年部長は「この事業は、私が青年部の委員長だった10年前に立ちあげたものを、皆さんがよりよいものに磨きながら継承していただいているもので、感慨深いものがあります。インターンシップを通じて、観光の魅力や可能性を、皆さんと一緒に見出していきたい」と期待を示した。

一方、学観連代表の扇谷舞さん(桜美林大学)は「青年部の皆さまの協力を得ながら、先輩たちが10年続けてきた事業です。若い世代に旅館の魅力を感じてもらう機会として、しっかりと取り組みます」と応じていた。

全旅連青年部と学観連

全旅連青年部と学観連の幹部

学観連から調印式に参加したのは扇谷さんを含めて6人。旅館の印象や宿泊体験について次のように話していた。

「昨年の体験プロジェクトに参加し、若い人が旅館に泊まらなくなっていることを実感しました。旅館の魅力を、学生の私たちから学生に伝えていきたい」

「地元の鳴子温泉(宮城県)でも旅館は減っています。悔しいしどうにかしたい気持ちを持って勉強しています」

「旅館は和のイメージしかなかったのですが、昨年の体験でいろいろな形の旅館があることを知りました。イメージの違いが新鮮でしたし、自由な旅館づくりに魅力を感じました」

「母は中国人です。中国から祖母を熱海の温泉旅館招待したんですが、祖母は滞在を楽しむことができました。知らない国で、いつもの生活と異なるスタイルの宿泊施設ですが、旅館スタッフの心配りもありました。そのときに、将来、この仕事に携わりたいと思いました」

「草津温泉の出身です。知り合いに旅館の人もいますが、若い従業員は少ないです。私は中学生のときに、職場体験でおもてなしの心を学んだことで、旅館に関心を持ちました」

学観連は観光を学ぶ学生同士のネットワークづくりや、観光への理解促進を目的とした学生組織。首都圏を中心に14大学の主に観光系学部・学科の学生322人が所属している。

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