「男子一人旅」への誘い/下呂温泉・睦館がミドル世代向けプラン
岐阜県下呂温泉の睦館(齋藤正巳社長)はこのほど、ミドル世代の男性一人旅をターゲットにした宿泊プラン「トリプルA4飛騨牛200g! 一人旅皇帝プラン」を発売した。発信力やリピート率が高い30-40代をターゲットに、感染リスクが抑えられる単身旅行をウイズコロナ期の宿泊旅行として打ち出した。
プランは、A4等級の飛騨牛計200グラムを朴葉味噌焼き、ミニステーキ、すき焼きの3品で提供。ミドル世代の男性向けに食べ応えのある夕食をメーンとして、飛騨地方の地酒を充実させた。同館若旦那の齋藤慎司さんが約25種類を試飲した中から、地元下呂市の天領酒造の酒2種と奥飛騨酒造の「奥飛騨」に加え、飛騨市・渡辺酒造の「蓬莱」、高山市・二木酒造の「冷酒・氷室」など6種を選んだ。随時、季節限定酒の導入を行うほか、焼酎や果実酒、ジュース類も地元・飛騨製造のものを中心に幅広くそろえた。
プランを考案した齋藤さん自身がバックパッカーとして主に海外を一人旅してきた経験の持ち主。「旅先の宿での印象がその土地での旅の想い出に大きな影響を与えると感じた経験」から一人旅プランを強化しており、ともにバックパッカーとして旅してきた若女将とともに「おひとり様」をあたたかく迎える。2人の経験を生かしてインバウンドの誘客にもつなげ、同館は旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で外国人に人気の日本の旅館ランキングで全国6位に入賞したこともある。
睦館は、JR下呂駅から徒歩2分で、屋根つきバイク駐車場もあり、鉄道旅やソロツーリングなど一人旅派にとって好立地。大浴場のカランやシャワーにも天然温泉を用い、美肌の湯を堪能したい女性客や温泉通の支持も集めている。
「A4飛騨牛200g!一人旅皇帝プラン」は1泊2食付2万500円(税別)から。
齋藤さんは「ミドル世代の男性一人旅は、1室単価は家族客やカップルに比べて低いものの、馴染み客(リピーター)になりやすく、SNSなどネット発信力も高いことから家族客やグループなどメーン客層の集客を強くけん引してくれます。ニッチな分野ながら、将来性のある客層であると手ごたえを感じています」と話す。グループ客や家族客などの集客が厳しいウイズコロナ時代の打開策として、今後も「ミドル世代の男性一人旅を強化していきたいと考えています」としている。
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