新型コロナウイルスと観光業界 特別寄稿・松坂健さん「『禍』転じて今、我々がすべきこと」(4) 刹那快楽消費を見極める
(3)話が「安さ」に逆戻りするが、今のところ、スーパーもホームセンターもドラッグストアも「安さ」志向の店はそれなりに流行っている。難民消費型というべきだ。
しかし一方で、プチ刹那快楽消費もある。うざったい毎日のストレスを発散したい。だから昼カラオケに行く。夜の密着サービス型接待場所にも足を運ぶ。当然、バイキング主体の温泉旅館の低価格型もいいと思う。
小売業はお客さんがひとり、ないし小人数できて滞留時間が短いので問題は少ないが、カラオケや接待型、旅館は施設のなかでの滞留時間の長さがこわい。それに刹那消費のかなりの部分を占める層は高齢者で、耳がどうしても遠くなり、大声でツバキ飛ばしながら語らうようなところがあるから、よほど注意が必要だ。
このプチ刹那快楽消費も、本当のビジネスのターゲットであるべき顧客づくりにつながらないことを心の中に銘記してほしい。
(松坂健=元跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)
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