楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

新型コロナウイルスと観光業界 特別寄稿・松坂健さん「『禍』転じて今、我々がすべきこと」(4) 刹那快楽消費を見極める

(3)話が「安さ」に逆戻りするが、今のところ、スーパーもホームセンターもドラッグストアも「安さ」志向の店はそれなりに流行っている。難民消費型というべきだ。

しかし一方で、プチ刹那快楽消費もある。うざったい毎日のストレスを発散したい。だから昼カラオケに行く。夜の密着サービス型接待場所にも足を運ぶ。当然、バイキング主体の温泉旅館の低価格型もいいと思う。

小売業はお客さんがひとり、ないし小人数できて滞留時間が短いので問題は少ないが、カラオケや接待型、旅館は施設のなかでの滞留時間の長さがこわい。それに刹那消費のかなりの部分を占める層は高齢者で、耳がどうしても遠くなり、大声でツバキ飛ばしながら語らうようなところがあるから、よほど注意が必要だ。

このプチ刹那快楽消費も、本当のビジネスのターゲットであるべき顧客づくりにつながらないことを心の中に銘記してほしい。

(松坂健=元跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)

(次の記事)新型コロナウイルスと観光業界 特別寄稿・松坂健さん「『禍』転じて今、我々がすべきこと」(5) ワーケーションの本質
(前の記事)新型コロナウイルスと観光業界 特別寄稿・松坂健さん「『禍』転じて今、我々がすべきこと」(3) 安さではない「驚き」を

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・徳島編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

未来へつなぐ四国「おもてなし」の魂・香川編

「四国はひとつ」の旗頭のもとに4県がひとつになって観光振興を進める四国。その根幹は、四国八...

新・観光スタイル打ち出す三重伊勢志摩

伊勢神宮をはじめ、数多くの観光スポットが点在する伊勢志摩。秋の本格的な観光シーズンを控え、...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ