【観光業界リーダー年頭所感】世界観光機関(UN Tourism)アジア太平洋地域事務所 所長 金子正志 氏
皆様、新年あけましておめでとうございます。2026年を迎えるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
昨年の観光は、世界全体で2019年よりも多くの観光客数を記録し、また日本においても過去最多の外国人観光客数を達成するなど、着実な増加基調にあって大きな成長を見せました。大局的に見れば、我々はコロナ禍で受けた損傷を遂に克服した、と考えてよいのではないでしょうか。この勢いが継続し、2026年も観光業界にとって明るい年になるよう、当事務所といたしましても微力ながら尽力してまいりたいと思います。
大阪・関西万博の開催は昨年の大きなトピックでしたが、会期終盤に向かって大きく集客を伸ばし成功を収めるなど、世界からも注目を集め、日本にとってたいへん良いアピールの機会となりました。来年2027年に横浜で開催が予定されている「国際園芸博覧会」にも、大いに期待したいと存じます。
皆様ご存じの通り、UN Tourismでは、持続可能で、強じんで、地域に貢献できる観光を目指して取組を進めております。
持続可能な観光の実現に取り組む小規模な地域・自治体を表彰する「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」もそうした取組の一つですが、昨年は日本から4地域(奈良県明日香村、和歌山県高野山、香川県土庄町、香川県小豆島町)が新たに選定され、国内の認定地域は計12地域となりました。これら選定地域同士の連携を強化し、各地域の取組の質向上を図るための枠組が、日本で先駆的に構築されていることは海外からも注目されています。日本が世界をリードする形で観光取組に貢献できていることはたいへん素晴らしいことだと思います。
また、コロナ禍を経験し、激甚化する自然災害に直面している状況にあって、「観光のレジリエンス(強じん性・回復力)の強化」は世界共通の課題です。
アジア太平洋地域では、2024年11月に初の閣僚級会合「観光レジリエンスサミット」が開催され、今後の取組の指針となる「仙台声明」が採択されました。昨年からは、当該声明に基づく取組に実効性を持たせるべく、観光庁とともに実務者会合も開催しております。引き続き、国内外の知見の共有や人材育成を通じて、観光業界が将来の危機やリスクに備え、柔軟に対応できるよう貢献してまいりたいと考えております。
2026年はUN Tourismにとって、新たな事務局長を迎えた新体制の下で臨む初年という重要な年となります。当事務所(RSOAP)では、持続可能な観光の実現・発展に向け、国内外の関係者の皆様と緊密に連携しながら、アジア・太平洋地域における取組の活性化に全力で取り組んでまいります。域内各国との連携が、ひいては日本によりよい効果・影響をもたらすことにつながります。引き続き皆様の御支援を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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