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【観光業界リーダー年頭所感】東武トップツアーズ株式会社 代表取締役社長執行役員 百木田康二 氏

新年にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。

昨年の旅行業界は、訪日旅行客数が過去最高となり、国内旅行も好調な企業業績を背景に法人需要が強く、個人旅行も大阪・関西万博の効果で堅調に推移するなど、総じて明るい一年となりました。一方、長く続く円安や物価高、地政学リスクの影響により、海外旅行は依然として復調にほど遠い状態でした。また、国内旅行・海外旅行ともに若年層やシニア層それぞれの旅行意欲が二極化し、旅行目的の明確化が一層進んだ年でもありました。

また、直近のデータでは、日本の一人当たりGDPは世界38位まで後退し、実質賃金は過去30年間ほぼゼロ成長となっています。OECD諸国38カ国と比較しても、日本の一人当たり労働生産性は32位と低迷しており、もはや日本は「世界有数の先進国」とは言えない厳しい現実に直面しています。

こうした環境の中、日本の国力や世界における求心力の低下、そして深刻な人手不足が叫ばれる今こそ、「価値を生み出し続ける力」が求められています。そして、その実現には価値を創造できる人財の確保が不可欠であり、優秀な人財を惹きつけるには、業界全体での生産性とステータスを向上させることが必要となります。当社はその中心的役割を担う企業として観光業の魅力や存在感を高める取組を主体的に推進するとともに、観光に従事する人々がもっと自信と誇りをもって働けるよう、その環境づくりに力を注いでいきます。

具体的には、地域活性化に寄与する施策の実施や高付加価値商品の拡充を通じ、本質的な価値を重視した旅行体験を創出する取組を推進します。そして、価格高騰が続く状況下でもお客さまに選ばれるよう、新たな需要への柔軟な対応やデジタル活用を強化し、将来の市場形成に貢献していきたいと考えています。旅行業を生業としながらも、培ってきたホスピタリティーとコーディネート力を活かし、地域が裨益するしくみを自治体と一緒に構築してまいります。

また、持続可能な観光の推進とリスク管理の強化は引き続き重要な課題です。地域社会との協働を深めつつ、環境負荷の低減やエシカルな旅の普及に努めるとともに、社会情勢や市場変動を踏まえた健全な企業経営を徹底いたします。

当社は本年、創業70周年を迎えます。100年、200年と永く社会に貢献し、社会から選ばれ必要とされる企業を目指し、ビジネスパートナーの皆さまをはじめとした全ての関係者の皆さまと共に新たな価値の創造に挑み、地域から日本全体を元気にすることで、観光関連産業全体の活性化を図るとともに、観光が地域創生の柱であり、基幹産業であることを体現した取組を進めてまいります。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

年頭所感

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