19%増の2869万人、全市場で過去最高 17年の訪日外客数
日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)は、2017年の訪日外国人客数(推計値)は前年比19.3%増の2869万1千人と発表た。1964年の統計開始以降、過去最多を記録。“爆買い”が落ち着き、年初は伸び率の鈍化が心配されたが、様々な訪日需要喚起策が奏功し順調に数字を伸ばした。
03年に521万人だった訪日外国人客数も13 年に1千万人を突破、そこから4年で3千万人目前にまでなり、「観光大国」化へ順調に歩みを進めている。JNTOでは17年の増加要因について、航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、査証要件の緩和を挙げている。加えて訪日客の受入整備の充実など内外に向けた誘客への施策を国を挙げて展開してきたことも底上げにつながっているといえる。
市場別では、主要20市場すべてで過去最高を記録。韓国は同40.3%増の714万人と大幅増、鈍化が心配された中国も同15.4%増の735万6千人と全市場で初めて700万人台を突破するなど東アジア市場は活況だった。台湾と香港を加えた東アジア4市場で2129万2千人、訪日外客数全体の7割超と存在感は一層増している。また主要20市場すべてで年間累計客数が過去最高を記録した。
迎えた18 年はJTBの旅行動向見通しで3200万人が予測されるなど堅調と見込まれる。
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12月の訪日外国人客数(推計値)は前年同月比23.0%増の252万1千人だった。2016年12月を47万1千人上回り、12月単月の過去最高となった。
市場別では韓国、シンガポール、マレーシア、インドネシアが単月の過去最高、そのほかの16市場が12月単月の過去最高を記録した。
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