楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

万博決定に思う

18/12/10

2025年国際博覧会(万博)の開催地が大阪市に決まった。大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)の15ヘクタールが会場となる。現在、大阪が誘致を進めているIR(統合型リゾート)も実現すれば、何の変哲もない埋め立て地が一大観光客誘致ゾーンに変ぼうする。今回の万博誘致の成功は、大阪にとって大きな希望を抱かせた。

ただ前回、1970年の大阪万博の再現はない。全国から団体客が押し寄せ、国内旅行業が産業化する礎となったような時代でもない。あのころは国自体が「イケイケどんどん」の青年期だったようなもので、今日の成熟期に開く万博とは根本から異なることを念頭に置いておいたほうがいい。

かと言って、我々の業界が「およびでない」ままコトが進むのはたまらない。地方創生で金儲けにつながるとなると異業種や大手広告代理店がドッと参入し、利益をかっさらっていくのを繰り返されるのはごめんだ。金目当てに万博に群がり、万博が終わると閑古鳥が鳴くような愚だけは我々の業界で阻止したい。
 
70年万博後の大阪は大失速した。万博後も大阪、関西へ国内外から繰り返し来てもらう。そのために大阪、関西を好きになってもらう︱我々の業界だからこそ、できることだと肝に銘じたい。

(トラベルニュースat 18年12月10日号)

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
海と生き海を守る三重鳥羽の旅

鳥羽市の基幹産業である漁業、観光業が連携を図り、漁業者と観光事業者が抱える課題を出し合って...

蒙古襲来750年・歴史とロマンを感じる長崎県壱岐・松浦

時は鎌倉、大陸から元が日本へ侵攻した一度目の蒙古襲来(元寇:文永の役)から今年で750年。...

個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編

島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ