訪日客に選ばれる奈良県へ ~ EGLツアーズの袁社長招き、11月11日にシンポジウム
宿泊滞在者数が少なく、日帰り観光客も奈良市など県北部に偏重している奈良県のインバウンドの現状を改善しようと、県内の有志がシンポジウムを開く。香港訪日旅行最大手EGLツアーズの袁文英社長を招き11月11日、奈良市のホテル日航奈良で「訪日客を惹きつけるビジネスのヒント」と題して講演会や交流会を行う。主催する奈良県インバウンド協会では、インバウンドに興味がある人は業種を問わず参加してほしいと呼びかけている。
シンポジウムの開催は今回が初めて。奈良県の訪日旅行の現状に危機感を抱いた民間の人たちが県や市の協力も仰ぎ実現した。日本のインバウンド発展に寄与してきた袁社長から、訪日旅行の訪問先としての奈良の魅力や課題を聞くほか、袁社長も加わってパネルディスカッションを行う。ほかにパネリストは、シンポジウム開催の呼びかけ人の一人で県内で寿司店のほか寿司学校を経営する梅守本店の梅守康之さん、梅乃宿酒造の吉田佳代さん、興福寺執事長の辻明俊さん。「どうしたら海外から人を呼べる」「どの国の人をターゲットに?」「どんなメディアで発信すれば?」「どんな体験をつくればいいの?」などをテーマに意見を交わす。
開場は13時で、13時30分から袁社長の講演、14時45分からがパネルディスカッション。16時から軽食をとりながら交流会を行う。参加費は6千円。

シンポジウムのチラシ
奈良県インバウンド協会は、商店主や会社経営者ら有志で組織する任意団体。インバウンド誘致によって奈良県を活性化し、地域全体が経済的に循環する取り組みを推進する。シンポジウムでパネリストを務める梅守さんは「奈良県にはディープでいいところがたくさんあるのに、県南部は紹介される機会が少ないなどの課題が山積しています。協会でコンテンツをつくり上げ、県内各地に点をいっぱいつくり、エンターテイメントやディープな奈良をテーマに点と点を結んでいきたいと考えています」と話す。地域活性化へ気づきの場となるよう毎月1回勉強会などを開いていくそうだ。
なお、シンポジウムの参加申し込みはhttps://naranbndinbound.peatix.com/から。
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