「アドベンチャー」「木育」ツーリズムを推進 JTB総研が団体設立
JTB総合研究所(野澤肇社長)がニューツーリズムの推進に力をいれる。「アドベンチャー」「木育」の2つのツーリズムについて7月、立て続けに推進組織を設立。地域、関係業界に旅を通した新たな活性化の形を提案する。
一般社団法人日本アドベンチャーツーリズム協議会(JATO)は、7月9日から稼働。阿寒アドベンチャーツーリズム社長の大西雅之さんが代表理事に就き、長野県観光機構や日本航空、東洋大学などから理事を招き、産官学で取り組みを進める。
日本では安価で楽しめる体験として人気の自然・文化のアクティビティだが、海外では比較的高額かつ長期滞在を促す素材として市場は大きい。同協議会では、アドベンチャーツーリズム(AT)の普及から、高付加価値・高品質・高額なAT商品の企画、流通、人材育成の体制整備、欧米からの旅行者の誘致を推進し、「訪日目的の1つにあげられるような世界水準のATの普及」を目指す。10月には東京でセミナーを開催、今年度中に会員募集を始めるなどの活動を予定している。
「木育ツーリズムコンソーシアム」は7月10日に設立。同研究所と芸術と遊び創造協会、矢野経済研究所と共同で、「木育ツーリズム」の普及を目指す。
森林をキーワードに地域の交流人口拡大、森林保全、林業や木工産業の活性化を図ることが目的。木材と関わるなかで森林と暮らしへの理解を深める「木育」を浸透させるため、子どもから大人までものづくりや体験を通じて森林、木材と触れ合える「木育ツーリズム」を普及させる。
今年度は、徳島県松茂町で8月2―3日に東京おもちゃ美術館による「木育キャラバン」を実施。消費者調査や、各地での木育ツーリズム推進の戦略策定支援、宿泊施設におけるナイトコンテンツの提供などを計画している。
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