JTB、コロナ後の再開意向調査(1) 身近な国内旅行から
JTB(髙橋広行社長)とJTB総合研究所(野澤肇社長)が「新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化および旅行再開に向けての意識調査」を行い、共同で調査結果をまとめた。
調査は、インターネットを通じ約4万5千件の事前調査と約6500人から得た本調査(2・3・4・5月実施)をまとめたもの。生活そのものなど広範にわたる調査のうち、旅行に関する項目について紹介する。
自由に外出や旅行ができるようになったら何をまずやりたいか上位3つを選んでもらうと「国内旅行」40・9%、「外食」40・5%、「友人知人に会う」39・1%の順。過去1年間に国内外の旅行を経験した人では半数以上が国内旅行だった。
旅行を再開するきっかけは「治療薬やワクチンが完成し効果が出る」45・6%、5月25日に出た「全国の緊急事態宣言が解除になる」43・8%、「周囲からとがめられなくなったら」26・8%が上位。このうち周囲―は女性の割合が高く、若い人の中では「周囲の人が旅行を始めたら」の割合が比較的高い。
すぐ行きたいのは「知人訪問」24・4%、「自然が多い地域への旅行」19・3%、「帰省」18・0%、「居住都道府県内の旅行」15・7%が上位。一方でしばらく行きたくないのは「大都市圏への旅行」55・5%、「海外旅行」48・1%だった。特に60歳以上の女性は海外旅行に「二度と行きたくない」と14・6%が回答した。
今後1年間の旅行支出については支出を増やしたいとの回答が大幅に減り、減らすが3割を超えた。ただ、29歳以下は男女とも支出を増やす、回数を増やしたいが高い結果を示し、若者の旅行意欲の高さが現れた。
さらに、アンケート対象者6500人のうち、2020年中に国内・海外旅行を予定・検討していると回答した約1千人に、予定する旅行の具体的な内容を尋ねた。国内旅行の時期や行き先については、7―8月の夏休み期もしくは9―10月のシルバーウイークの割合が高く、行き先は「まずは自分の住んでいる地方で旅行をする」という意向が高い(例えば関東32・3%など)。
海外旅行については9―11月や11―12月の冬休み時期の意向が高く、行き先は「ハワイ」「東南アジア」「台湾」が人気を集めている。
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