こんぴら歌舞伎で地域文化を創生 琴平グランドホテル近兼会長、文化庁長官表彰を受賞(1)
19/05/29
香川県・こんぴら温泉郷の琴平グランドホテルの近兼孝休会長が3月18日、平成30年度(2018年度)文化庁長官表彰を受賞した。「永年にわたり、『四国こんぴら歌舞伎大芝居』の開催に尽力するなど、文化観光・まちづくりに寄与し、我が国の地域文化の創生に多大な貢献をしている」ことが評価された。旅館関係者で文化庁長官表彰を受賞するのは珍しい。

回顧録を手に記者会見に臨んだ近兼会長
近兼会長は1985年から毎年、同町の国指定重要文化財である「金丸座(旧金毘羅歌舞伎)で「四国こんぴら歌舞伎大芝居」を開催。今年で35回目を迎えた。
こんぴら歌舞伎は84年夏に放映されたテレビ番組「すばらしき仲間達」の収録で金丸座を訪れた中村吉右衛門、澤村藤十郎、中村勘九郎(十八代中村勘三郎)という当時は若手歌舞伎役者だった3人が「あの小屋で歌舞伎を演じてみたい」と話したことから始まる。
国指定重要文化財を使って歌舞伎を演じるという無謀ともいえる発案に心を動かされた近兼会長は東奔西走。翌年の6月に「第1回四国こんぴら歌舞伎大芝居」の開催にこぎつけ、その後の「こんぴら歌舞伎大芝居」の流れをつくった。「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の香川県での経済波及効果は大きく、地域の活性化にも結びつき、全国にあった様々な芝居小屋復活にもつながっている。
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