LCCのイメージ打破 スクート航空/ツーリズムEXPO見聞録
シンガポール航空100%出資のLCCであるスクートは現在、日本路線として東京(成田)、大阪(関西)、札幌(新千歳)からシンガポールと台北(桃園)に就航する。ツーリズムEXPOジャパンで、スクートでマーケティング・コミュニケーション・ロイヤリティのディレクターを務めるアガサ・ヤップ氏がシンガポールより来日。スクートの日本と世界におけるマーケティング戦略、航空業界・LCC業界における今後の展望などについて話を聞いた。
国内3空港就航 最新鋭機を就航させ高質なサービス導入
日本においてLCCの存在が定着して久しい。だが、LCCと言えば「安い」のに加え「サービスが良くない」「座席が狭い」などのイメージがいまだあるのも事実だろう。ヤップ氏はまず「スクートは一般的にイメージされているLCCとは違う」と語る。
「我が社はまず『格安』という言葉を使いません。燃油サーチャージが不要でお得な運賃である一方、お客様の希望に合わせて選べる受託手荷物や機内食などのサービス、通常の座席に加えて足元が広い座席、ビジネスなどで利用しやすいさらに快適な『スクートPlus』も提供しています」
日本路線では、主に最新鋭のボーイング787で運航する。世界の中長距離線で主流の機種であり、機内の静粛性や快適度などは大手航空会社(FSC)と変わらない。これに、事前座席指定や機内Wi―Fi、さらに12歳未満が利用できない「スクート・イン・サイレンス」などが追加で選べ、近年は観光だけでなく、帰省やビジネスでの利用も多いという。しかも機内持込手荷物が一般的なLCCは7・グラムまで、スクートなら10㌔グラムまで可能だ。
そのスクートは現在、世界15カ国・地域、70都市以上に就航する。拠点空港は、世界的に評判高いシンガポール・チャンギ空港だ。
「マレーシアやタイ、インドネシアなど東南アジア各国をはじめ、オーストラリアやインドなどへの便もあります。日本人にまだ知られざる場所も多く就航し、スクートなら費用を抑えての旅も十分可能です。また、チャンギ空港は設備が充実し、乗り継ぎの待ち時間があっても楽しめます」
今後の日本人向けとして、快適で安全なスクートを利用しての1人旅、また家族旅行や中高年の旅にもおすすめという。
「航空運賃が高止まりの今、LCCの需要は若者に限らず、より幅広い世代で高まっています。我社は燃油サーチャージ不要で、新しい飛行機に誰しも納得できるサービス内容。しかも、国際的に長年定評あるシンガポール航空グループです。日本人にとっても海外旅行がしやすい航空会社であり、ぜひ積極的に利用していただきたいです」
(本紙特約記者・シカマアキ)
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