大阪でIGLTA世界総会 アジア初開催、万博へ多様性の寛容さアピール
性的マイノリティのLGBTQをターゲットにしたツーリズムの普及に取り組む旅行業団体・IGLTAが主催する世界最大のLGBTQツーリズムの国際会議「IGLTA世界総会2024」が10月23日に大阪市で開幕。24日には大阪市中央区のスイスホテル大阪で開会式が開かれた。
IGLTAは1983年に設立され、80カ国・地域、2400以上の旅行会社やホテル、航空会社などが加盟する。アジアでの世界総会の開催は初めてで、今回はこれまでの総会で最多の50カ国・地域から500人が参加した。
開会式ではLGBTQツーリズムに貢献した団体や企業が称賛され、日本からはLGBTQ旅行支援を行うアウト・ジャパン(東京都)の小泉伸太郎会長が「パイオニア賞」を受賞。総会会場となったスイスホテル南海大阪はLGBTQコミュニティを歓迎する取り組みが認められ、フランスに本部を置く世界規模ホテルチェーン・アコーホテルズの中でアジア初のIGLTA認証を取得したホテルであることも報告された。

総会の開会式。50カ国・地域から500人が参加
そのあと行われた一般セッションでは、大阪観光局の溝畑宏理事長や米商務省の国際貿易局のブライアン・ビール氏らが意見を交換した。溝畑理事長は「LGBTQツーリズムを増やすにはサービスする側だけでなく、旅行客や地域住民がスクラムを組むことが重要」と指摘し、LGBTQツーリズム先進地の米国と連携しながら、より良い環境を作っていきたいと話した。
大阪観光局では18年からIGLTAに加盟し、欧米を中心とした富裕層に多いと言われているLGBTQにやさしいまちとして大阪の優位性をアピールしようと、アジア初となる総会開催を働きかけてきた。来年の大阪・関西万博を控え、多様性を寛容するツーリズム都市としての魅力を発信していく考えだ。
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