楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

タイの新しい55地域・都市 TTM+2019で世界へ発信(1) 「未知の目的地を冒険」

TAT(タイ国政府観光局)が主催する、タイ最大のBtoB旅行商談会「TTM+2019」(タイ・トラベルマート・プラス・メコン2019)が6月5︱7日の3日間、タイ・バンコク近郊のビーチリゾート、パタヤで開かれた。タイ国内から370のセラー、タイ国内および世界51カ国・地域から338のバイヤー、国内外から130を超えるメディアが参加した。初日には記者会見が開かれ、TATのタネート・ペッスワン副総裁は、TTM+2019のテーマを「世界マーケットに向けた、タイ新しい目的地のお披露目」とし、まだ知られていない驚きの目的地として、55の地域・都市を紹介した。(取材協力・タイ政府観光局大阪事務所)

ABC作戦で来訪促す

2年連続でTTM+の会場となったのは、東南アジア最大規模のマリーナ「オーシャン・マリーナ・ヨットクラブ」。記者会見で、TATのタネート副総裁は、まずタイの国際観光の現状について紹介した。

「2018年のタイへの国際観光客数は前年比8%増の3800万人でした。国別では中国、マレーシア、韓国、ラオス、インドがトップ5です。19年は12%増が目標です」

そして、目標実現の鍵を握るのが、新たなキャンペーンとして打ち出した55の地域・都市への誘客キャンペーン「新たな目的地への誘い(New Shades of Emerging Destinations)」。

TATのタネート副総裁

記者会見する
タイ国政府観光局のタネート副総裁

TATでは昨年「新しい色合いへのいざない(Open to the New Shades)」を新たなコミュニケーション・コンセプトとして世界に向けて発表。1年をかけ、チェンライ、スコータイ、ブリーラムなど、タイで訪れるべき、まだ十分に知られていない55の地域・都市を選定した。

「これらのまちで、ユニークなタイのローカルを体験してほしい。まだ発見されていない目的地を冒険しよう」と、タネート副総裁。

ウドンタニの睡蓮

55の新しい目的地の一つ、
12−2月と見ごろの時期が長い
ウドンタニの睡蓮

18年、すでにこれらの地域・都市には600万人の外国人旅行者が訪れているが、さらなる旅行商品造成を促そうと、TATはABC作戦を提案する。

Aはアディショナル(加える)。すでに著名な観光地と新しいまちをセットにする。例えばタイ北部のチェンマイと、スローライフを体験できるランプンやランパンの組み合わせ、パタヤとタイ東部にある島々が美しいトラットは同じ行程に入れることができる。

Bはブランニュー(新しい)。18年、タイはモーターバイクレース世界最高峰のMOTOGPを初めて開催。会場となるブリーラム県のチャン国際サーキットでのレース観戦や、タイ国内のプロサッカーリーグの観戦、タイの仏教遺跡群で世界遺産のまちスコータイ観光の組み合わせはタイ訪問の新たな動機となる。

Cはコンバインド(つなげる)。新しいまち同士を、歴史や文化、食などを切り口に組み合わせることで、新たなプロモーションが展開できる。

タネース副総裁は「TATは、これら新たな目的地が世界の観光マップに載るように、継続して努力を続けていきます」と締めくくった。

TTM+2019

TTM+2019の初日、
6月5日に行われた歓迎式典

(次の記事)タイの新しい55地域・都市 TTM+2019で世界へ発信(2) 商談会に世界51カ国・地域から参加も…

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
新・観光スタイル打ち出す三重伊勢志摩

伊勢神宮をはじめ、数多くの観光スポットが点在する伊勢志摩。秋の本格的な観光シーズンを控え、...

「天領」大分日田・天ヶ瀬で温故知新の旅

4―6月に展開されていた「福岡・大分デスティネーションキャンペーン(DC)」は地域に“あた...

観光先進地・岐阜下呂が贈る心にしみる旅

持続可能―。地域の維持、そして未来への発展に向け各地で取り組みが進むが、岐阜県下呂市が展開...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ