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【観光業界リーダー年頭所感】東京都ホテル生活衛生同業組合 理事長 工藤哲夫 氏

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、東京オリンピック開催で大きく盛り上がる年のはずでしたが、コロナウイルスという思いもよらない感染症に翻弄された一年となりました。オリンピックは一年延長になり本年開催予定でありますが、どのような形の開催になるか分かりません。ぜひとも、記憶に残る大会になり、コロナ禍からの転換点になることを祈るばかりでございます。

さて、我が業界の過去を振り返りますと、決して順調なことばかりではありませんでした。特に2008年のリーマンショックでは、業界のみならず日本中が大きな痛手を被りました。

その影響が少しずつ和らいで来たかと思いましたら、2011年3月11日に東日本大震災が起こり、またもやどん底に落とされました。しかし、その後はインバウンド効果の後押しや2020東京五輪の決定など、約10年にわたり右肩上がりの成長が続いたわけです。

このインバウンド効果は、低迷する日本経済の中でも唯一の成長株といってよいほどのもので、ちょっとしたバブル景気が起きたように思われます。これにより過剰ともいえる客室供給が始まり、異業種からの宿泊業への参入が活発になり、一部観光地の地価が上昇したり、おまけに空いている賃貸用の貸間を宿泊用に転用する、いわゆる民泊も出現したわけであります。

このことは、それまではプラスの面が多かったインバウンド効果が、オーバーツーリズム(過剰観光客による住民生活への悪影響)と言われるマイナス効果をも起こすようになりました。

そんな状況下で、昨年は予期せぬコロナウイルスという冷や水を浴びせられたわけですので、頭も体も付いていけるわけもなく、混乱が生じているのが今の状況ではないでしょうか。

ここは、神様が与えた試練と考え、従来の数を追い求めたインバウンド政策ではなく、日本の社会に適した(ニューノーマルな)観光とは何かを考える良い機会にしなければなりません。

ここ数年続いているアジアの経済成長や人口の増加を見れば、一時的に止まったインバウンドも将来的に必ずや復活することは間違いないと思います。皆様とともに、日本の観光を考え直す良い機会と捉え、未来を見据えてまいりましょう。

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