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【観光業界リーダー年頭所感】京都府旅行業協同組合 理事長 森野茂 氏

新春を迎え、謹んでお慶び申しあげます。

2020年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日本中が歓喜に湧き上がり旅行業界にとっても最高の年になると期待していました。しかし、1月に新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態で、世界中が大混乱に陥りました。

当組合で運航させていただいている岡崎桜回廊十石舟めぐりにおいては、例年、満席で席が取れない桜の時期も、昨年は観光客が少なく「毎年いっぱいで乗れなかったけど乗れて良かった」と地元の皆様にたいへん喜んでいただきました。

そのような状況の中、政府の緊急事態宣言を受け、桜満開の最中、やむなく運航を中止することとなりました。さらに、京都の旅行業者も休業せざるを得ない事態となり、祇園祭の山鉾巡行中止はもとより、大文字もポツンと灯がともるだけの寂しい送り火となり、京の三大祭すべてが中止となりました。

国の進めるGo Toトラベルキャンペーンがスタートし、ウィズコロナ時代の安心安全な新しい旅のスタイルを定着させるべく、組合として何かできることはないかと考え、行政のご協力のもと組合員である旅行会社が京都の魅力を発掘し、地元京都を深く掘り下げた着地型観光を企画し「じも旅京都」として7月末から販売を始めました。その結果、11月末には2千人以上のお客様に参加していただけるほどの大きな事業に発展いたしました。

2021年におきましても組合として、京都府や京都市、各DMOをはじめ関係団体の皆様との連携を強化し、持続可能な「じも旅京都」の旅行商品を造成し、健全な組合運営できるよう戦略をしっかりと立て、この厳しい状況を乗り切らなければならないと考えます。

いずれ新型コロナウイルスが収束した際には、組合事務局も万全の体制で望めるよう、新たな京都府旅行業協同組合として生まれ変わる好機になる、そんな年にしたいと考えております。

今年の春は、満開の桜を心から楽しみたいですね。

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