【観光業界リーダー年頭所感】公益社団法人国際観光施設協会 会長 浅野一行 氏
明けましておめでとうございます。2026年の新しい年を迎え、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
昨年は、堅調なインバウンド需要に支えられ観光業界は大きく成長しました。しかし、かねてより指摘されている人手不足等をはじめとする社会課題は依然解決されず、このままでは今後の発展に支障をきたしかねない状況が明らかになっています。当協会にとっては、観光が今抱えている課題の解決にタイムリーに取り組むことこそ、我われに与えられた使命である、との認識を強くした年でした。
国際観光施設協会は、ホテル・旅館の計画・建設など観光に関わる技術分野の企業や専門家の集団です。これまで観光施設のハードに関する調査・研究を行い、持続可能な観光の実現に向けて活動してきました。今年は、その成果を活かし、実社会で今起きている課題をハードの力で解決することに注力し、社会と共にあり、社会に求められる協会でありたいと考えています。
DX化が遅れていると指摘される観光業界ですが、施設がらみの「観光DX」の推進をはじめ、「ロボットフレンドリー環境」の研究、「LINKED CITY」構想による地方への誘客、地方創生の後押しや、地方の空き家に注目したまちづくりなど今日的な調査・研究テーマに新たに取り組み始めました。「フェーズフリー」、「エコ・小」、「木づかい」、「温故知新のインテリア」など従来の研究テーマと合わせ、ハードを総合的に扱う唯一の観光関係団体として責務を果たしてまいります。
また当協会は、多岐にわたる協会活動を、もの・社会・自然へのホスピタリティになぞらえて整理し、ホスピタリティの発揮を活動の理念に掲げてきました。ホスピタリティとは、対象を敬い大切に扱うことで共創関係が生まれ、新たな価値が創造されること。
しかし、世界はいつの間にか、まったく逆の考え方に支配されているかのようです。そればかりか、ウクライナ、中東、アジアの紛争は、観光どころか人類の未来にとって大きなリスクとなっています。
今こそ、観光が平和産業と言われる意味を、改めて共有すべきではないでしょうか。観光を通じた交流によって異文化への理解が進み、寛容さが生まれ、国際相互理解が深まり平和がもたらされます。
平和産業である観光を担うものとして、ホスピタリティの発揮により観光の未来を支える協会活動は、巡り巡って平和な未来の実現につながっていることを信じたい。そして今年は、武力行使や経済的圧力がまかり通り、分断と対立を助長する世界情勢が一変し、寛容さをもって協力、協調することの価値を取り戻す年になりますよう、ホスピタリティとハードの力で、微力ながらも精一杯、観光を支える取り組みを進めてまいります。
本年も引き続き、皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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