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欧州観光余暇行政調査団を終えて

欧州観光余暇行政調査団については第10回からリーコが実施し、第15回で終了した。

私は第10、11、14、15回の現地同伴を担当し、第12回の現地同伴は福島規子さんにお願い、第13回は中止。

第10回(90年)は、リゾート体験として地中海の離島、イビサ島に3泊滞在。観光行政によって、スペインで最も貧困な島が最も裕福な島に発展したが、現在では単に「太陽と海」だけでは客が満足しなくなり、ホテル設備のグレードアップや人的サービスの向上が最大の課題となっていること、小国モナコでは、コンベンション施設の建設、絶え間ないイベントの実施、また観光宣伝における官民協力など驚きや共鳴を感じる点が多々あった。

第11回(91年)では、主に4カ所を訪問対象とした。

英国の純然たる民間の団体ナショナル・トラストの400年前の古い建物を改修して賃貸活用している実態、オーストリアのウィーンでは、市民が手軽に低料金で芸術に触れられるよう「芸術週間」を実施していること、イタリアの離島サルデーニャのアルザケーナ市では、観光行政によって貧困な市がイタリアで最も市民所得の高い市に発展し、さらにホテル設置を中心にグレードアップを図っていること(国内の5つ星ホテルは当市の4軒以外にない)、スイスのインターラーケン市ではコンベンション施設の活用、観光宣伝などにおける官民協力を学んだ。ここの市長は2度目の公式訪問だったためかどうか、日本語の名刺で皆にごあいさつくださった。また、アルザケーナ市長の説明で、イタリアでは建築物規模を平方メートルでなく、立方メートルで表すことを知った…

(佐藤陸雄=元リーコ代表取締役)

(トラベルニュースat 2023年5月10日号)

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