大観と魯山人、足立美術館が開館50周年記念展を発表/島根県
島根県安来市の足立美術館は8月1日、開館50周年を記念した展覧会を2020年春から開催すると発表した。同館が誇る横山大観コレクションと、来春オープンする魯山人館にスポットを当てたもので「どちらも弊館が50年をかけて準備してきたと言っても過言ではない」という満を持して開催する展覧会だ。
第一弾として20年4月1日―6月30日に開催するのは、魯山人館開館記念展「美の創造者 北大路魯山人」。魯山人作品を鑑賞するために設計された新館のオープンに合わせて開催するもので、魯山人の独創として名高い俎鉢の「織部釉長板鉢」や「かに平向 六人」「椿鉢」「金らむ手津本」(金襴手壺)といった陶芸の代表作をはじめ、太陽と月を丸く切った金銀箔で表現した「日月椀 いっかん」などの漆芸、書家としての才を示す「四海兄
弟」「玄関」、刻字看板の傑作「淡海老鋪」など書や篆刻、絵画も含めて約120点を展示する。
また、同館が新たに収蔵した「いろは屛風」も目玉展示の一つだ。

来年4月に開館する「魯山人館」の外観イメージ
第二弾は9月11日―10月25日の「横山大観の全貌」。近代日本画の第一人者として今も人気の高い横山大観レクションの中から100点を厳選。初期の出世作として名高い「無我」から、朦朧体の傑作「曳船」、足立美術館の大観コレクションを象徴する「紅葉」、最晩年の名作「霊峰夏不二」「山川悠遠」までの作品が一堂に会する貴重な機会として開催する。
足立美術館は、島根県安来市出身の実業家・足立全康(1899-1990)が蒐集した美術品をもとに、1970年(昭和45年)11月に開館。20年11月3日がちょうど50周年になる。雄大な自然を借景にした日本庭園と横山大観をはじめとする近代日本画の展示が柱で、特に大観の作品については「日本一の大観コレクション」とも評されている。
開館は9時~17時30分(10月からは17時まで)。無休。入館料は大人2300円、大学生1800円、高校生1000円、小中生500円。
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