新幹線延伸こそ好機―北陸復興支援を要請 石川県加賀市が東京で表明
石川県加賀市は1月31日、東京・内幸町の帝国ホテルに旅行会社やメディアを招いて観光説明会と交流会を開き、能登半島地震からの北陸観光の復興支援を要請したほか、3月16日の北陸新幹線敦賀延伸を好機とした加賀温泉郷(山代温泉、山中温泉、片山津温泉)への誘客を呼びかけた。
観光説明会の全体説明で加賀市観光交流課の担当者は、今春の最大のトピックスとして北陸新幹線敦賀延伸と新幹線「加賀温泉」駅の開業をあげた。東京駅―加賀温泉駅が乗り換えなしで最短2時間43分に短縮されることを紹介し旅行商品の造成や誘客を呼びかけた。
また、イチオシ体験として一般旅行向けに獅子舞体験ツアーを、教育旅行向けに加賀の暮らし体験プログラムを紹介した。
このほか例年同様にMICE送客や、市内の温泉に泊まると白山白川郷ホワイトロードが片道無料になる割引プランを実施することを伝え、周知と利用を呼びかけた。
山代温泉、山中温泉、片山津温泉の市内3温泉の担当者による観光紹介では、山代温泉から能登半島地震復興支援として2月1日―29日の宿泊代金から、1人500円を義援金として和倉温泉と輪島温泉の旅館組合・観光協会に寄付することが紹介された。
説明会後の交流会で宮元陸加賀市長は「能登に比べ被害が軽微だった加賀市は、市民として県民として能登を支える覚悟だ」と話し、1500人ほどの被災者を市内に受け入れていることを紹介した。

「能登を支える覚悟」と話した宮元市長
また「震災から約1カ月、人の悲しみを自分の悲しみとしながらも、どこかを起点に前を向く必要があります。北陸新幹線の延伸開業は、この地にとって数十年かけて準備してきた100年に一度の好機です。加賀市の使命として好機を生かし、石川県の元気を先導していきたい。政府には北陸応援割に予め期限を設けるのではなく、状況に応じた対応を」と求めた。
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