18年の訪日外客数は3119万人 20市場中19市場が過去最多
日本政府観光局(JNTO、清野智理事長)は、2018年の訪日外国人客数(推計値)は前年比8.7%増の3119万2千人と発表した。1964年の統計開始以降、過去最多を更新。相次いだ自然災害の影響で伸び率は鈍化したものの徐々に回復、大半の市場で前年より数字を伸ばし、3千万人超えを達成した。
13年の1千万人突破から5年で3倍になり、政府が目標に掲げる4千万人もいよいよ視野に入ってきた。訪日需要の好調が続く要因には、航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、訪日客の受入体制の充実、誘客キャンペーンなど内外に向けた誘客施策の展開が挙げられる。国土交通省の石井啓一大臣も1月11日の会見で「ビザ緩和や免税店の拡充、迎賓館をはじめ公共施設の開放など大胆な取り組みを戦略的に行ってきた結果」と話すなど、国を挙げた機運の醸成が実を結んできたといえる。
市場別では、主要20市場のうち自然災害による旅行控えが大きかった香港を除く19市場で過去最高を記録。韓国は同5.6%増の753万9千人、中国も同13.9%増の838万人と続伸。東アジア市場は自然災害で鈍化したものの年末には持ち直し、まずまずの水準を保った。東南アジア市場はタイが同14.7%増で113万2千人で東南アジアで初の100万人超えを果たすなど概ね好調。欧米豪市場も大半の市場で2ケタ増となり、国が展開してきたキャンペーンが奏功した。
迎えた19年はJTBの旅行動向見通しで同12.3%増の3550万人と予測。ラグビーワールドカップの日本開催など話題も相次ぎ堅調と見込まれ、20年の4千万人達成へ向け勝負の年となる。
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12月の訪日外国人客数(推計値)は前年同月比4.4%増の263万2千人だった。17年12月を11万人1千人上回り、12月単月の過去最高となった。
市場別では韓国、シンガポール、マレーシアが単月の過去最高。18市場が12月単月の過去最高を記録した。
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