夜間・早朝観光の充実へ 観光庁が「新たな時間市場の創出事業」募集
観光庁は3月30日、今年度の「夜間・早朝の活用による新たな時間市場の創出事業」の募集を始めた。訪日旅行者向けの地方の夜観光、朝観光の受入環境整備を進め、消費額増や長期滞在増につなげる。
訪日旅行者からはこれまで、夜間や早朝の過ごし方がわからないという声が挙がっていたことから、観光庁ではこれを課題と認識。検討会議の設置や提言のとりまとめから、2018、19年度に実施した「最先端観光コンテンツ インキュベーター事業」で夜間観光の資源開拓を図るなど取り組みを進めてきた。
今回の事業では、これまでの取り組みで得た知見を踏まえ、夜間・早朝の観光資源の有効活用に加え、文化庁・環境省と連携し博物館や美術館、国立公園などの取り組みも活用して面的な夜間・早朝の魅力向上を図り、新たな時間市場の確立を目指す。新型コロナウイルスが収束した時への地方への需要喚起、“反転攻勢”への一手とも見据える。
事業の応募は、インキュベーター事業でまとめた「ナイトタイムエコノミー推進に向けたナレッジ集」「夜間帯を活用した観光コンテンツの造成に向けたナレッジ集」を参照することが前提。ミュージアムや国立公園、温泉地と連携する「A型」、季節の行事や伝統行事、遊休施設の活用、MICEをターゲットとするものなどを対象とする「B型」についての事業を求めている。
公募期間は4月27日17時まで。詳しくは観光庁HP(http://www.mlit.go.jp/kankocho/)へ。
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