グッドデザイン賞に西武特急Laviewや瀬戸内汽船シーパセオ
日本デザイン振興会(東京都港区)は10月2日、2019年度のグッドデザイン賞トップ100を発表した。
西武鉄道(埼玉県所沢市)の特急車両「Laview」、瀬戸内海汽船(広島市南区)のカーフェリー 「シーパセオ」、栃木県那須町のボタニカルガーデン「アートビオトープ」の「水庭」、千葉県成田市の成田空港第3ターミナル税関検査場のスマートエアポートなどが、トップ100入りした。
トップ100から、さらに審査を経て10月31日にグッドデザイン大賞など、特別賞数件が発表される。
西武鉄道の特急列車Laviewのデザイナーは、金沢市の21世紀美術館などを手掛けた妹島和世建築設計事務所。前例のない球形の先頭車両や、極限まで広く取った客室の窓などが特徴で、都市や自然の中で、やわらかく風景に溶け込む特急をコンセプトを形にした。
瀬戸内汽船のシーパセオは、「瀬戸内海の移動を楽しむみんなの公園」がテーマ。船内客席に3つのゾーニングと11種のシートを配置したほか、これまで「ハズレ席」とされてきた船尾席や屋外テラス席を、船ならではの魅力を体験できる空間として設計した。
また、エレベーターの設置や多言語対応の情報提供など、ユニバーサルデザインにも配慮している。
顔認証の税関申告ゲート、スマートエアポートも選出
アートビオトープの「水庭」は、緻密な計算によって318本の木々と大小160のビオトープ(池)が配置された水庭。自然な風景に見えるが、自然の状態では現れない風景を作り上げた。
スマートエアポートは、NECが開発した税関検査場電子申告ゲートを中心とした設備。携帯品の電子申告を行うスマホ向けアプリ、電子申告端末、顔認証技術を活用したウォークスルーゲート、サイネージなど、空港の税関検査場をトータルにデザインした。
今年のグッドデザイン賞には4772件の応募があり、過去最多の1420件がグッドデザイン賞に選ばれた。このうち独自性、提案性、審美性、完成度などの面でトップ100が選定された。
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