ウイズコロナの在り方
先日初めて、元世界2階級王者の井岡弘樹さんが経営するジム主催のボクシングを観戦してきた。テレビと違って生で見る迫力に圧倒されたが、それよりもコロナ禍のなかでボクシング興行を実施したことに対して関係者に敬意を表したい。
会場の入口で参加者は入場チケットに氏名と連絡先を書き込み、体温検査と手指消毒を行って会場入り。試合前には、選手と関係者全員が抗原検査で陰性であったことが会場にアナウンスされた。観戦時は「声を出して応援する人がいれば、その場で試合は中止となります」とも呼びかけられた。誰一人声をあげることなく、熱闘する選手には拍手でエールをおくった。声援のないリングは寂しげではあったものの、グローブの当たる音、選手の息づかいを間近に体感し、ウイズコロナの興行の在り方だと思うと頷ける。
我々の業界でも、行動制限緩和の方針が国から示されたことも受けて「ウイズコロナ時代の新しい旅のスタイル」「新型コロナウイルスワクチン接種済み(2回)参加者限定の旅」というタイトルで、旅行会社パンフレットを見かけるようになった。観光業界が沈んでいるなかでの前向きな姿勢には共感したい。できない理由を並べ立てるのではなく、できるために何をするのか。ボクシング興行とツアー催行を重ねた。
(トラベルニュースat 21年9月25日号)
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