「変わる業界」を実感 17年本紙紙面から「観光番付」(2) 事業再編や新しいトレンド―新時代へ各所で改革進む
JTB、KNT―CT両極の選択 地域観光に「フォトジェニック」
5月にJR東日本のTRAIN SUITE四季島、6月にJR西日本のTWILIGHT EXPRESS瑞風と「豪華寝台列車」が相次いでデビュー。JR四国の四国まんなか千年ものがたりなど観光列車も各地で続々導入され、列車が旅の目的になることが改めて証明された。
変わりゆく市場の中でJTB、KNT―CTが両極の事業再編を発表したことが関脇。JTBグループは来春、地域会社などを本社集中型に再統合。業態の拡大、転換へ一枚岩で挑む。KNT―CTは今年秋に地元密着を掲げ分社化。組織をスリム化し地域に寄り添った旅行業像を描く。来年以降、真価が表れるはずだ。
三役最後の小結には「フォトジェニックブーム」と「プレミアムフライデー」。SNSに写真や動画を挙げることが旅行目的化。インスタ映えは市民権を得た上に、旅行市場を喚起する手段にもなり、地域観光の情報発信の手法としても注目を集めた。
反面、政府や経済界の旗振りで2月から始まったプレミアムフライデーは…。中小企業など制度を導入するところは少なく、見込みがはずれた格好だ。来年巻き返しなるか。
(トラベルニュースat 17年12月10日号)
(次の記事)「変わる業界」を実感 17年本紙紙面から「観光番付」(3) 「訪日客を地方へ」流れ加速
(前の記事)「変わる業界」を実感 17年本紙紙面から「観光番付」(1) 横綱は民泊新法と改正旅行業法
- “脱皮”へ雌伏の年 紙面から選ぶ2024年観光番付(3) 新旧入り混じり旅の創造(24/12/10)
- “脱皮”へ雌伏の年 紙面から選ぶ2024年観光番付(2) 日本固有の文化を世界発信(24/12/10)
- “脱皮”へ雌伏の年 紙面から選ぶ2024年観光番付(1) 正月早々に観光業界“激震”(24/12/10)
- 地方創生に向けた人材育成 日本交通公社、旅行動向シンポジウム開催(2) DMOに求められるのは経営人材(24/11/27)
- 地方創生に向けた人材育成 日本交通公社、旅行動向シンポジウム開催(1) 観光地経営の財源確保(24/11/27)
- 万博へ着々 パビリオン内覧始まる(24/11/15)
- 地産地消へ本気な目標 滋賀県旅館組合が“KPI”(2) 県挙げての食のもてなし実現(24/10/25)