熊野本宮大社へ献湯 わかやま12湯推進協議会、年中行事として毎年実施
和歌山県の熊野本宮大社で4月24日、和歌山県内の12温泉から持ち寄ったお湯を奉納する「献湯祭」が行われた。わかやま12湯推進協議会(青木査稚子会長)の会員や関係者が自然の恵みである温泉に感謝するとともに、和歌山県の温泉の発展を祈願した。
献湯祭は、同協議会の活動に理解を示す熊野本宮大社の九鬼家隆宮司の提案で実現。今年から同大社の年中行事として正式に認められ、今後は毎年行われることも決まった。
この日の献湯祭には約30人が参列し、各温泉から運んだ湯を本殿前に設けた大樽に注ぐ神事を執り行った。その後、和歌山市出身の作詞家である及川眠子さんがプロデュースする歌手のちあきホイみさんが「君が代」を歌唱奉納した。
献湯した湯は、わかやま▽みなべ▽白浜・椿▽すさみ▽串本▽太地▽南紀勝浦▽湯川▽湯の峰▽渡瀬▽川湯▽龍神の各温泉。協議会会員が自ら汲んできたもので、献湯祭に参加できない温泉地のお湯も会員同士で手分けして集めた。

本殿前に設置された大樽に
12温泉の湯を注ぐ12湯会員
青木会長は「当会で昨年4月から12湯加盟施設に入浴し『御湯印(おゆいん)』を集めて『満願(コンプリート)』を目指す巡湯帳(じゅんとうちょう)の取り組みを始めました。このほど、御湯印をすべて30種類集める初めて達成した人が出ました。献湯祭の前日に報告があったのも本宮大社の神々のご加護だと思っています」と話した。
九鬼宮司は「熊野本宮大社に祀られている12の神々が『熊野十二所権現』と呼称されていることと、わかやま12湯が12温泉地で構成されていることに不思議なつながりを感じています。本日第1回目の献湯祭が行われたことを喜んでいます」と述べ、同大社の年中行事に加わったことを紹介した。

献湯祭のあと九鬼宮司(前列中央)
とともに記念撮影
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