万博で「温泉文化」発信 全旅連青年部、宿フェス開催
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(全旅連青年部、塚島英太部長=長崎県・長崎スカイホテル)は9月20日、開催中の大阪・関西万博会場で宿観光旅博覧会「宿フェスin Osaka EXPO2025“ONSEN”Summit」を開いた。世界158の国と地域が参加する大阪・関西万博会場で、日本の「温泉文化」と「宿文化」をステージイベントやブースなどを通じて発信した。
ユネスコ遺産登録へ機運醸成
宿フェスはコロナ禍が明けた2023年2月から、宿泊業を持続可能な産業としてアピールすることや地方創生の機運を高める目的とし、毎回3万人を超す来場者を集め東京ビッグサイトで開催してきた。4回目となる今回は、28年度にユネスコ無形文化遺産登録を目指している「温泉文化」について、会期末まで1カ月弱となった大阪・関西万博の来場者にアピールした。
会場のEXPOアリーナ「Matsuri」には、全国各地の特産品や文化体験のブースが並んだほか、温泉文化を発信する「ONSENまち」や足湯コーナーを設け、ふとん敷きのタイムを競うアトラクションなど温泉と宿の魅力を体感するコンテンツを展開した。

「万博宣言」を発表する全旅連青年部の塚島部長

会場では多くの人が足湯を楽しむ姿も
メインイベントの「温泉文化サミット」は、ユネスコ無形文化遺産の登録を推進するリーダーが登壇。28年の登録に向け国民運動化していくことを訴え、万博宣言を発表した。
サミットの冒頭、中野洋昌国土交通大臣はあいさつで「旅館ホテルは観光に不可欠な基盤で成長を支えている存在です。地域の文化、風土、食事を国内外に伝える重要な役割を担っています。宿フェスで宿の魅力、温泉の魅力が多くの皆さんに伝わることを期待しています」と話した。
全旅連会長で「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会の井上善博会長代行は「世界に通じる万博会場で宿フェスが開催されることをたいへんうれしく思っています。宿泊業界、観光業界全体でユネスコ無形文化遺産登録への運動を推進していきたい。日本の温泉文化を世界が再発見するまで歩みを止めません」…
(トラベルニュースat 2025年9月25日号)
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