大阪産・食のマイクロツーリズム(1) 消費地と生産地をつなぐ旅
食いだおれのまち、大阪。全国から食材を調達し美味しく調理していただく消費地としてのイメージが強いが、どっこい大阪は食材の生産地でもある。大阪産(おおさかもん)と称して大阪府など行政も売り込む地場産品を改めて見直し、コロナ禍の中、生産と消費が近接するマイクロツーリズムにモニター参加した。
この企画、日本最大級の民間運営の卸売市場・大阪木津市場と市民団体の熟塾でつくる大阪産食のマイクロツーリズムが観光庁の支援事業として施行したもの。2020年12月から今年2月まで、大阪産の野菜、肉、魚介類、酒などをクローズアップするモニターツアー8本を実施した。そのうちの一つ、1月9日に行われたツアーは、大阪者(もん)として再?発見の連続だった。
ツアーは、大阪市浪速区の木津市場に集合。天下の台所を支えた市場を見学する。この時期、カニやブリ、カキなど全国から数多のごちそうが各店に並び、しかも安い。その中に大阪産がちょろちょろと混じるが、どこか居心地が悪そう。でも市場関係者によると、大阪産は推しの食材。「ええもんが多いねん」。
木津市場より少し北、道頓堀川近くはその昔、ネギの一大産地だった。「難波葱」と言う。京野菜の九条ネギなどは、実は難波葱がルーツ。難波八坂神社には難波葱の碑が建つ。大阪市の郊外、住宅街の中でぱっと視界が開ける。数年前から難波葱の栽培を復活させた畑が広がる。ここで、難波葱の収穫体験。初めてネギを引き抜いた。
(次の記事)大阪産・食のマイクロツーリズム(2) 梅酒発の和牛と難波葱
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