大阪産・食のマイクロツーリズム(2) 梅酒発の和牛と難波葱
堺市のこれも住宅街。そのただ中に黒毛和牛を飼育する原野牧場があった。上下がつなぎになった防護服と靴にもカバーをかけた完全武装で牛舎を見学。一歩入って匂いがまったくしないことに気づく。牧場の方に聞くと、梅酒の漬け梅を飼料にしてから匂いがしなくなり、牛のストレスも減退し、肉質が良くなったという。これ、大阪ウメビーフとしてブランド化、大阪産としての知名度も高まっている。

堺市の住宅街のまん中で、
まさか和牛が飼育されているとは
その梅酒の漬け梅の由来は、大阪府羽曳野市に本社を置くCHOYA(チョーヤ)梅酒。全国区の梅酒メーカーが大阪ウメビーフを産んだというわけ。従来、梅酒づくりに伴う漬け梅は産業廃棄物として処分しなければならなかったそうだ。それを飼料として利活用し、大阪産につなげた。という話を、和歌山県田辺市の生産者と挑んだ無農薬梅を用いた梅酒を試飲させていただきながら、CHOYAの金銅重弘社長から聞いた。

CHOYA本社で
樽仕込みの特別な梅酒をいただく
八尾市のトラットリア西山で、大阪ウメビーフと難波葱のランチ。ダブル大阪産は絶妙な組み合わせ。ツアー同行者も美味いを連発していた。
大阪産の歴史から最新の取り組みまで、食をテーマにした着地型旅行のカタチをみた。ツアーをプランニングした熟塾代表の原田彰子さん、ツアーを受託したサンスターライン社長の野瀬和宏さんともに「大阪の新しい旅として定着させたい」と意気込む。
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